2023年11月03日
昭和57年会〜五派勢ぞろい〜秋の落語収穫祭 20203/09/04
五派の若手精鋭が揃った昭和57年会。やっと来れたよ。
同期とともに立川小春志師匠の真打昇進披露。めでたい。

会場 : なかの芸能小劇場
昇也・好の助・小春志・志う歌・べ瓶 オープニングトーク
笑福亭べ瓶『地蔵の散髪』
三遊亭志う歌『大安売』
春風亭昇也『胴乱の幸助』
仲入り
昇也・好の助・小春志・志う歌・べ瓶 口上
三遊亭好の助『宗論』
立川小春志『茶の湯』
木戸銭3000円(前売)
●昇也・好の助・小春志・志う歌・べ瓶 オープニングトーク
五人揃って登場。雑な感じに見せかけてお互いのお互いのキャラをうまく見極めて、見事なトークのパス回し。べ瓶→志う歌→好の助→昇也→小春志とボールが次々と渡る。
この日は小春志師の真打昇進披露でもあり、トリは確定。
あと4人の順番はその場でじゃんけんで決定。
●笑福亭べ瓶『地蔵の散髪』
先日の笑福亭希光さんの会でもそのパワフル差を見せつけたべ瓶さん(このまえ「さん」で呼んでくれと言われた)今回もキレッキレで。声の大きさとメリハリの心地よさがまくらから炸裂する。その勢い変わらぬまま爆笑ネタ『地蔵の散髪』笑った笑った。
がっつり受ける笑福亭の芸を最初の15分でガッと見せてもらいました。今度は笑いの少ないネタも聴いてみたい。
●三遊亭志う歌『大安売』
好きなのにずっと聴く機会がなくて、久しぶりで嬉しかった。冒頭「みなさん関西人に甘すぎますと。あのネタであんなに笑っちゃいけません」みたいなお話から、師匠のお家が近いっていうところで師匠・三遊亭歌武蔵師のお話なども入れつつ、相撲の噺で『大安売り』。
まあメロディアスで気持ちいい、楽しい落語で。
●春風亭昇也『胴乱の幸助』
最初の二人が持ち時間15分。仲入り前なので少し長めに。珍しいネタを持ってきた。東京でこれやる人は少ないと思う。ただかなり改作というか、後半は完全にもう断ち切っちゃって、嘘の喧嘩で仲裁に入ってもらう噺になってた。切れ味のいい小ぼけがポンポンと来るあたりが、この人だなと。
仲入り
●昇也・好の助・小春志・志う歌・べ瓶 口上
有楽町朝日ホールでの披露目は師匠とゲストの三人なので、こうしてズラッと並ぶ口上は、東京近郊ではこの会だけらしい。口上はもう本当にぐちゃぐちゃ。
ぐちゃぐちゃだけど、グタグタした感じはない。ここでもそれぞれの持ち味を引き出し合うトークが続く。好の助師匠の口上が一番面白くて好きだったけど、それも含めて内容はここに書けないなあ。
ゲラゲラ笑った、とだけ。
●三遊亭好の助『宗論』
聴きたいんだけどなかなかタイミングが合わなかったので聴けるだけで嬉しい。またなんか珍しいものやるかなと思ったら宗論で、これがまたいい。親父が息子にツッコむところをちょっとずつずらしずらしてあって、これがまた綺麗にはまっている。楽しい、そしてふわりと軽い。ヒザだからね。
●立川小春志『茶の湯』
この会が開催されるちょっと前に『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』に小春志師が出演されたとき、師匠・立川談春が「あくまで俺の好みではあるが、昇進が決まって昇進するまでの間の数ヶ月で、(小春志師の落語が)すごく良くなったと思っている」と仰っていた。なるほど。
フルバージョンだととにかく登場人物が多いこの噺を、見事なまでに「キャラそれぞれの愚かさ」を描き切る。以前聴いたときも面白かったけど、やはり格段に進化している。
ご隠居が茶碗を持ち上げるときのセリフと仕草がまた格段におかしい。
立派な真打になりなさったね。
メンバーの仲の良さ、連携のうまさにお祝いムードが加勢して、非常に楽しゅうございました。いいユニットです。ぜひまた聴きたい。
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