2023年11月18日
期待を次に繋ぐ連続物 第414回圓橘の会23/09/30
●三遊亭萬丸『間抜け泥』
おっと、やや珍しめのネタ。
当代の文治師で聴いたことあったかな。なかなかに難しい噺だと思います。
吝嗇なオウム返し。そのオウム返しがけっこう微妙。八百屋からタバコを巻き上げる型で位牌屋に相対する。そのむちゃが面白いんだけど、演じる方はなかなか大変。
これを萬丸さんがなかなかに上手くまとめ上げた。
教えた圓橘師によると萬丸さん独自のクスグリも入っているそうで、相変わらず非常にいいチャレンジをしているなと。
合っている噺だと思うので、さらに磨き上げてほしい。
●三遊亭圓橘『王子の狐』
動物の噺ということで、枕の中でなんと『権兵衛狸』超ダイジェスト版を語ってしまう圓橘師。
なんというか、大サービス。
いつかこちらも一席きちんと聴いてみたい。
なんというか、大サービス。
いつかこちらも一席きちんと聴いてみたい。
『王子の狐』。店の中のシーンがわりとドタバタする噺だけど、ここをきちっと抑制を利かせて、お伽噺的な江戸情緒がしっかり効いているのが、やはり圓橘師の味。
いつものように一人ひとりの人物がきれいに磨き上げれているなかで、最後に出てくる小狐の可愛いらしさがもう圧倒的。
喉の調子が良くないとのことだったが、ボリュームをやや抑え目にされていたかもしれないな、くらいで、いつものように楽しませていただいた。
喉の調子が良くないとのことだったが、ボリュームをやや抑え目にされていたかもしれないな、くらいで、いつものように楽しませていただいた。
仲入り
●三遊亭圓橘『ちきり伊勢屋 その二 生前葬』
三回シリーズの二回目。
どうやら山は三回目になるようで、この日の尺はやや短めで、ひとことでいうと「生前葬失敗」の話。占いで「死ぬ」と出たので、施しなどで財産全てを使い切って、生前葬を開いて死ぬと思ったら死なないと、そのあたり。
あんまり盛り上がるシーンはなく、台詞も少ない。淡白に流れそうなところを、リズム絶妙な地語りで聞き手の思いをしっかり惹きつけるあたりが名人芸だなと。これを聴いて次を聴きたいと思わない人は居ないんじゃないかとすら思う。
ただ一番面白いのは次回の(三)であることには間違いない。
どうやら山は三回目になるようで、この日の尺はやや短めで、ひとことでいうと「生前葬失敗」の話。占いで「死ぬ」と出たので、施しなどで財産全てを使い切って、生前葬を開いて死ぬと思ったら死なないと、そのあたり。
あんまり盛り上がるシーンはなく、台詞も少ない。淡白に流れそうなところを、リズム絶妙な地語りで聞き手の思いをしっかり惹きつけるあたりが名人芸だなと。これを聴いて次を聴きたいと思わない人は居ないんじゃないかとすら思う。
ただ一番面白いのは次回の(三)であることには間違いない。