2023年10月14日
待望の釈ネタ『小猿七之助』寸志ねたおろし! 2023/09/02 #立川寸志
久しぶりの寸志ねたおろし。
日本橋亭でやっていた頃はよく行っていたんだけど、高円寺に移ってからは初めて。 ほんとに久しぶりの高円寺。
HACOが移転していて、ちょっと迷っちゃった。
会場 : koenji HACO(高円寺)
立川寸志『権助魚』
立川寸志『引越しの夢』
仲入り
立川寸志『小猿七之助』
木戸銭2,000円(予約)
あまり広くはないHACOとはいえ、客席はもう完全にギッチギチの満員。酸素薄い。最前列に座ったら高座との距離1m弱。
ひとりは先日8月15日の北沢八幡神社・立川談四楼独演会でデビューした立川談声さん。僕も初高座聴いてきた。
もう一人はこんど10/15の北沢八幡でデビューする立川公四楼さん。元公務員。談四楼一門の常として、あんまり若くはないみたい。
ということで一席目は権助魚。久しぶりに掛けたそうだけど、こちらはそんな感じがしない。
よくかかる噺だけど寸志さんの場合権助があまり汚くない。どこか知恵者っぽい雰囲気もあったりする。旦那・女将さんとの会話のジャブを楽しんでる。
「関東一円」のサゲは立川談四楼師作と言われている、けど、なんて内緒話も。
あ、初めて高座で使ったのは談四楼師だそうです。
今どき、この噺どうなんだろうなどとこぼしつつ。まあ夜這いの噺ですからね。ある意味廓噺よりきつい。
ただ江戸落語ですからねえ。性に対する考え方がぜんぜん違うので、そこらへんはノスタルジアということで。
とはいえ、ストレートにやってしまうと欲望むき出しになるので、そこは寸志さんの軽快な間抜け感覚で軽快に。ドガチャカのところも絶妙のスウィング間。
ラストの暗闇のシーンも吊り戸棚を担いだ二人の位置関係、女将さんの明かりが近づいている感じまでしっかり伝わる描写が見事。
談春師の慶安太平記は有名だけど。だれかやらないかなあと。
なので寸志さんが小猿七之助を掛けると聞いて、これはぜひとも聴かなくちゃと。なにしろ家元談志が講談を落語に仕立て直した演目である。
実際聴いてみると、もう、台本としてはほぼ講談。ハリセン叩かないだけ。こういう寸志さんは新鮮だ。
とにかく「一人船頭・一人芸者」船の中で男女が話しているシーンがほとんど。途中もう一人入って消えるけどね。僅かな地語りが江戸の闇を描き出し、客を船に乗せてしまう。
やがて惨劇のあと、抑制されながらも濃密な色気が漂う。
見事なまでにスタイリッシュ。
見事なネタおろしでございました。
「二度とやらないかもしれない」とかおっしゃってましたが、やるでしょ、また。
●立川寸志『権助魚』
まくらでは最近立川談四楼一門に新しいお弟子さんが二人入ったと。ひとりは先日8月15日の北沢八幡神社・立川談四楼独演会でデビューした立川談声さん。僕も初高座聴いてきた。
もう一人はこんど10/15の北沢八幡でデビューする立川公四楼さん。元公務員。談四楼一門の常として、あんまり若くはないみたい。
ということで一席目は権助魚。久しぶりに掛けたそうだけど、こちらはそんな感じがしない。
よくかかる噺だけど寸志さんの場合権助があまり汚くない。どこか知恵者っぽい雰囲気もあったりする。旦那・女将さんとの会話のジャブを楽しんでる。
「関東一円」のサゲは立川談四楼師作と言われている、けど、なんて内緒話も。
あ、初めて高座で使ったのは談四楼師だそうです。
●立川寸志『引越しの夢』
ここで本日のメインが来るはずだったが、ちょっと入りにくいとのことで滑稽噺をもう一席。今どき、この噺どうなんだろうなどとこぼしつつ。まあ夜這いの噺ですからね。ある意味廓噺よりきつい。
ただ江戸落語ですからねえ。性に対する考え方がぜんぜん違うので、そこらへんはノスタルジアということで。
とはいえ、ストレートにやってしまうと欲望むき出しになるので、そこは寸志さんの軽快な間抜け感覚で軽快に。ドガチャカのところも絶妙のスウィング間。
ラストの暗闇のシーンも吊り戸棚を担いだ二人の位置関係、女将さんの明かりが近づいている感じまでしっかり伝わる描写が見事。
仲入り
●立川寸志『小猿七之助』
立川流の若手が家元の得意ネタに挑戦することはこれまでも結構あったと思う。ただどういうわけか釈ネタが少ない気がする。源平盛衰記・慶安太平記、そして小猿七之助。談春師の慶安太平記は有名だけど。だれかやらないかなあと。
なので寸志さんが小猿七之助を掛けると聞いて、これはぜひとも聴かなくちゃと。なにしろ家元談志が講談を落語に仕立て直した演目である。
実際聴いてみると、もう、台本としてはほぼ講談。ハリセン叩かないだけ。こういう寸志さんは新鮮だ。
とにかく「一人船頭・一人芸者」船の中で男女が話しているシーンがほとんど。途中もう一人入って消えるけどね。僅かな地語りが江戸の闇を描き出し、客を船に乗せてしまう。
やがて惨劇のあと、抑制されながらも濃密な色気が漂う。
見事なまでにスタイリッシュ。
見事なネタおろしでございました。
「二度とやらないかもしれない」とかおっしゃってましたが、やるでしょ、また。
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