『シェアする落語』次回は4/13です。

2023年08月19日

祝十周年! #笑福亭希光 独演会2023/07/23


落語家生活十周年おめでとうございます。
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会場 : なかの芸能小劇場

笑福亭ちづ光『鈴ヶ森』
笑福亭希光『SDGs限無』
笑福亭希光『ツッチュウ』
笑福亭べ瓶『相撲場風景』

仲入り

笑福亭希光『胴乱の幸助』


 木戸銭2,500円(早割)


●笑福亭ちづ光『鈴ヶ森』

前座らしい初々しさに好感は持てるものの、後のことを考えるとちと長かったか。最初から持ち時間が長かったか、長くなったのか。

もっと軽いネタでさっと降りたほうが良かった。結果論かもしれないけど。

●笑福亭希光『SDGs限無』

落語家生活十周年、というかその前のお笑い芸人時代、水商売時代を振り返るまくらがとにかく面白い。

といっても、松竹芸能で漫才師としてデビュー・活躍し、解散後、原付バイクで上京、しばらく飲食店で働いた後、吉本新喜劇に入り、さらに笑福亭鶴光師のところに弟子入り……と全部喋ってると一晩かかっちゃうので、
といっても全部振り返る事ができるはずもなく、上京してからのびっくり大事件にフォーカス。これは本当に「時節柄びっくり」。

噺のほうはたぶん依頼で創作された、SDG'sに絡めた寿限無改作。シンプルだけど絶妙の軽やかさがあり、楽しい。

●笑福亭希光『ツッチュウ』

聴くのは二回目なんだけど、これは大好きなネタ。

「中毒」という仕掛けが見事なまでに、ドハマりした極道たちのドタバタがとにかく軽快で笑っちゃう。

後でべ瓶さんが「吉本新喜劇の経験が生きたネタ」と言っていたけど、そうなのかな。いずれにしても快作。

ヒットマンを「ヒットマン!」と呼んじゃうところが好き。
ちなみに僕は『ダジャレッチュウ』なんですが、周りに迷惑なので病気をなるべく抑えています。

●笑福亭べ瓶『相撲場風景』

「時間がない。トリネタは胴乱の幸助なのに。予定していたトークもできない。打ち上げやめよ」とまず一笑いとってから「松竹芸能の養成所?では先輩。そのころは落語をよく言ってなかった。いろいろあって落語界ではこちらが先輩となった」と馴れ初めを披露。

ここから凄かった。

六代目(もちろん笑福亭松鶴)の得意ネタをエネルギッシュに熱演。これでもかこれでもかと繰り出されるギャグに、なかの芸小の客席を笑いが駆け上がる。

たぶん今シーズ一番笑った高座。
短時間でドカンと盛り上がる爆笑高座で仲入り後の希光さんへ見事なバトンタッチ。

仲入り


●笑福亭希光『胴乱の幸助』

べ瓶さんの拵えた空気が仲入りでちょうどいい塩梅に整って、希光さんもやりやすそう。残り時間をきにせずじっくりと一席。
『ツッチュウ』のような、畳み掛けるギャグで笑わせるわけではない。
殴り合ってまでタダ酒飲みたい男たち。
「とにかく仲裁したいという欲望」を抑えられないだけでなく、世事に疎すぎる旦那、などなど、ひとりひとりのダメな人たちを軽妙かつ丁寧に描いて見せることで「人間ってダメで面白くてかわいいなあ」と思わせてくれる。


僕が希光さんの落語に感じるのは「涼しさ」。どんだけ笑わせても暑苦しくない。押し付けがましくない。それだけに、すっと心のなかに入っていく。
語り口と演出が「大人」なのだ。大人として「ダメ人間の可愛らしさ」を楽しんでいる。そんな気がする。やはり、複雑な経歴に基づく豊富な人生経験の為せる技か。

というわけで、やります。

落語はめちゃくちゃ面白いです。トークコーナー『シェアタイム』では希光さんの謎に迫ってみたいと思います。
ぜひ。

kiko
 

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m_shike at 20:30コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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