『シェアする落語』次回は7/7です。

2023年05月21日

四派揃い踏みで充実 神田連雀亭(昼)2023/05/06


久しぶりに神田連雀亭。
高座前のアクリル板、まだあった。いつまであるんだろう。

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会場 : 神田連雀亭

三遊亭鯛好『壺算』
立川志の太郎『普段の袴』
春風亭㐂いち『浮世床(本・夢)』
桂伸しん『茶の湯』

木戸銭1,000円


●三遊亭鯛好『壺算』

開口一番が三遊亭鯛好さん。すごく久しぶり。
熱狂的なラジオマニアで、聴きたい番組を全部聴くために録音を「三倍速」で聴いている。
「問わず語りの神田伯山」いまのところ唯一の寄席芸人ゲストのはず。

漫談はとにかくおもしろいんだけど、しっかり古典落語を聴かせてもらったのは久しぶり。
壺算はけっこう正統派できれいな語り口で聴きやすい。
古今亭志ん生への憧れをいだきつつ、もっとストライクゾーンの広い落語。
そろそろ真打昇進、もっと売れちゃっていい人。

●立川志の太郎『普段の袴』

この人も好きなのに最近全く聴いていなかった。
師匠・立川志の輔の作家性を継承しながら独自の正解を構築している新作が好きなんだけど、古典もお上手。

わりとスタンダードな型だと思っていたら、八がどこか「いま風の軽さ」を加えた人物になっており、その加減がとても良かった。
もうちょっと聴きたい。

●春風亭㐂いち『浮世床(本・夢)』

ご存知春風亭一之輔のお弟子さんで、元俳優さんで映画やテレビにもよく出ていた。やっぱり顔立ちはかっこいい。
この日は古典滑稽噺のストロングスタイルでとにかく笑いを取りに行く、いま目の前にいる客を楽しませてやるぜっという気合が半端なかった。口跡はきれいだしメリハリも効いて、笑った笑った。
二ツ目として実に好ましい高座。ただ、ちょっと押したか?

●桂伸しん『茶の湯』

トリは鯛好さんに続いて二人目のスキンヘッド。人柄のいいお坊さんという感じ。
桂伸治師のお弟子さん、つまり桂宮治師の弟弟子。
脱サラしての入門は宮治師と同じパターンと言えなくもない。
なんか、とってもいい笑顔をしている。語り口も素直で、たぶんいい人なんだろうな。

熱演で爆笑をかっさらった㐂いちのあとで、最初はちょっとやりにくい感じもあったが、すぐにさらっと自分の空間をこしらえての茶の湯、しっかりした古典でありながらあまりグイグイ来ないぶん、気持ちよく聴けるのがいい。

四派の四人が全員古典という、珍しいといえば珍しいパターンだけど、四人それぞれの個性がちょうどいいくらいの加減で感じられて、実に気持ちのいい時間を過ごすことができた。

連雀亭はいいねえ。また来よう。

 


m_shike at 19:30コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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