2023年05月06日
吉好さんに感謝しつつ継続希望 五派で深夜 2023/04/28
「深夜寄席」はずっと中断したままだったけど「五派で深夜」はずっと続いてたんだよね。
会場 :cafe COMADO
立川かしめ『寿限無』
入船辰之助『シュウヘイ』
桂咲之輔『猫と金魚』
三遊亭ぽん太『ぞろぞろ』
春風亭吉好『ツンデレ指南』
木戸銭1000円(別にドリンク500円)
●立川かしめ『寿限無』
「美顔」に関する軽快なまくらから、お客アンケートを経てこの日「第1部」で春風亭吉好さんが掛けた『寿限無クエスト』に引っ掛けた『寿限無』もちろん改作。もちろんめちゃくちゃ面白いんだけど、時間がなくて前半のみ。
●入船辰之助『シュウヘイ』
初めて聴く。まくらで聴かせてくれた見習い時代の大しくじりの話は聴いてる方が青ざめた。ちゃんと笑いに変えたけど。そこから入ったのが新作でびっくりしたのは、こちらの先入観でしかない。やはり入船亭扇辰師の弟子と聞くと、どうしてもね。
ナンセンスショートショート的な味わいがあり、林家きく麿師的な会話劇の味わいもあり、なかなか結構。
●桂咲之輔『猫と金魚』
待ってましたの声がかかったのをきっかけに、自分がいかに大阪でひどい目にあっているかという愚痴、さらに「江戸落語が好き」となんと入船亭扇辰師のものまね。これがなかなか上手い。上方仕立ての『猫と金魚』は旦那と小僧。旦那が意地になって小僧に「やらせる」のが面白い。
●三遊亭ぽん太『ぞろぞろ』
いよっ、新婚!おめでとうございます(御本人に言うの忘れた)。浅草田圃の太郎稲荷が出てくる林家系の型だそうで、ぽん太さんの腕の確かさを実感できる一席。人物といい地語りといい丁寧で上手いなあと、聴いていて嬉しくなる。『ちょちょら組』では珍品、自分の会では怖いネタが多くてなかなかスタンダードなネタが聴けていなかったけど、この前配信で聴いた『三方一両損』も誠にけっこうで、定番ネタを集めた「ふつうのぽん太」もどっかでやってほしいなと思う。
●春風亭吉好『ツンデレ指南』
毎週土曜日、落語協会・落語芸術協会それぞれの興行の夜の部のあとに開催していた「深夜寄席」、これに対して五代目円楽一門会と落語立川流の二ツ目もひとりずつ出演する「四派で深夜」は瀧川鯉朝師が立ち上げた。あるとき瀧川鯉八師が担当していたけど事務仕事が苦手て、二ツ目昇進したばかりの吉好さんが継承した(させられた?)。途中から上方も加わって「五派で深夜」として二ヶ月に一回、金曜夜に開催されていた。
コロナになって「深夜寄席」は長期の中断を強いられた一方で、「五派で深夜」は吉好さんの尽力で「オンライン五派で深夜」「復活!五派で深夜寄席」といった企画で断続的ながら継続していた。
このたび吉好さん真打昇進ということで「五派で深夜」は一旦終了ということになるのだそうだ。
という歴史の話から、自身の「オタク落語」についての解説。たぶん知っている人はみんな知ってるんだろうけど僕には新鮮。特に師匠・春風亭柳好師のエピソードが実に爆笑もの。
『ツンデレ指南』は吉好さんが初めて作った新作落語。「ツンデレ」が基本ワンパターンなので飽きないかなあと思っていたら、これが飽きない。たぶん仕草や台詞のタイミングがものすごく古典落語っぽく、上手いからだと思う。いっそ古典落語やったらいいのにと思う人もいるだろうけど、きちんと稽古して身に着けた古典落語の技量を「ヲタク落語」に突っ込むあたりが芸人としての吉好さんのあり方であり、ファンも多く、企画力・集客力も凄いとのことで納得。
というわけで、春風亭吉好さん、じゃない春風亭吉好師匠、お疲れ様でした。披露目がんばってください。
あと「五派で深夜」、誰か企画運営引き取ってもらえませんかね。続けたほうが絶対いと思う。大変だとは思うけど。
というわけで以下おまけです。
瀧川鯉白@rihaku_takigawa新真打昇進披露目15日目
2022/05/15 20:01:17
口上の東西東西
「前座さんがちゃんと出来るか不安だから
代わりに俺がやるわ」と申し出てくれた吉好兄さん
自分の披露目で前座さんが失敗しても何も言わないそうです https://t.co/QBYHQdWtwx
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