2023年04月30日
『噺家 人嫌い』(桂宮治・著)
桂宮治師匠が本を出された。

「人嫌い」の半生を振り返りながら書くのは辛い作業だったそうで、途中で出版するのをやめようかと思ったそうだ。
でも、これは多くのひとに読まれるべき本だと思うな。
以下、アマゾンに書いたレビューです。
妻と落語に救われた男 桂宮治「令和の爆笑王」とまで呼ばれる大人気落語家・桂宮治。テレビ・ラジオや高座で派手にはっちゃけて爆笑を巻き起こす彼の口から、「僕は人嫌い」と言われても、あまりピンとこない人がほとんどだろう。でも彼を落語の世界に引っばりこんだ「昭和の爆笑王」故・桂枝雀のことを思い出せば「爆笑王の裏の顔」に思いを馳せることはできる。「人嫌い」ゆえの登校拒否に始まる様々な苦労は、率直かつサラリと語られて押しつけがましさがない。分かりやすく伝えるために、もっと誇張すればいいのにと思いながら読んでいたら、妻との出会い、落語との出会いで人生が急展開するシーンに差し掛かると、それまでの人生における「人嫌いゆえの苦闘」の深刻さが浮かびあがる仕掛けになっていた。このあたりの構成の妙は、落語家としての技術が生かされているのかもしれない。聴いたところてなんの解決ももたらさないが、だめな自分をほんのひととき許してくれる、落語はそんな芸能だ。妻と落語に救われた男は、落語家として、いま、生きづらさの中でもがいている多くの人を救おうとしている。
以下は2012年に僕が書いた記事。
「不安」に見えたのは「人嫌い」だっからなのか。








