2023年03月26日
演技派と創作派 つる子・きよ彦 オール新作二人会vol.4 2023/03/19
ふたりとも林家、ふたりとも学生時代は落研、二人は学生時代からの仲良し。
会場 : らくごカフェ(神保町)
林家つる子・林家きよ彦 二人でおしゃべり(前)
林家つる子『ぜいきん』
林家きよ彦『反抗期』
仲入り
林家きよ彦『令和が島にやってきた』
林家つる子『幸せのバグ』
林家つる子・林家きよ彦 二人でおしゃべり(後)
木戸銭2,500円(当日)
●林家つる子・林家きよ彦 二人でおしゃべり(前)
長い付き合いの二人だけに会話がとてもスムース。浅草演芸ホール3月上席「桃組」興行でつる子さんが南京玉すだれを披露した話が面白かった。●林家つる子『ぜいきん』
ものすごく久しぶりにつる子さんを生で聴く。人物、特に「喫茶店でバイトしているギャル」の人物造形がもう最高。憑依型の演技。でも噺の方は現代版『勘定板』みたいなかんじで、僕はダメでした。
作者は『スライダー課長』の方だとか。
●林家きよ彦『反抗期』
もう、まくらから全開。「台湾で日本代表として師匠に稽古つけた」話なんて笑いすぎて腹痛かったよもう。そんでネタがさあ、聴くのは二度目なんだけど、もうほんとに笑いましたね。
ぶっとび母親のキャラがおかしすぎる。しかもなんか正論っぽいし。
歯向かうヤンキー娘の台詞、僕は覚えちゃってときどきマネしています。
で、改めて思ったんですが、ほんとに無駄なこと喋らないですね。発するすべての言葉が客を楽しませるためにある。すごいよ、このひと。
仲入り
●林家きよ彦『令和が島にやってきた』(三題噺 ユーチューブ・クワガタの幼虫・お祭り)
6つから選んだ3題のうち2つがカブるというなかなかの展開。きよ彦さんの新作は、やはりきっちりと無駄がない、どこから聴いても笑える。
あと、なにか同類のものを列記することで笑いを取るのがすごくお上手。他にもいろいろテクニックお持ちなんじゃないかな。
設定は立川吉笑さんの『カレンダー』や、弁財亭和泉師の『すぶや』みたいな「地方」のおはなし。ぜひ多くの人に聴いていただきたい。
寄席でかけてもいいんじゃないかなと。
●林家つる子『幸せのバグ』(三題噺 ユーチューブ・クワガタの幼虫・大食い)
三題で人情噺というのはもちろんありなんだけど、いくらなんでも長すぎ。しかも全体の半分以上が「めそめそしている妻」というのはなあ。真面目なつる子さんがいろいろ調べすぎて全部入れちゃったのかなあと。前半シリアス展開で後半は笑いにもっていく『ハイそれまでョ』な展開でまとめ直したら傑作になりそうな予感。
ただ、やっぱりキャラクターになりきる演技力は凄まじいと思う。なるほど人情噺の改作であれだけ評判になるわけだ。
●林家つる子・林家きよ彦 二人でおしゃべり(後)
無事にネタおろしが終わったということでリラックストーク。こちらも楽しくまとまった反省会。お二人の仲のよさと、個性のぶつけ合いがとても楽しい会。
年二回くらいやるとのことなので、都合があったらまた次回も聴いてみたい。
ということで、
https://www.kokuchpro.com/event/share32/
やります。ご予約是非是非。