2023年03月19日

掴みどころのない情熱 シェアする落語 第31回 柳亭信楽 2023/03/11


ちなみに、これは「犬」です。
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会場 : 深川東京モダン館

柳亭信楽『悋気の独楽』
柳亭信楽『犬』

仲入り

柳亭信楽・四家正紀 『シェアタイム』(対談)
柳亭信楽『五貫裁き』

木戸銭2,000円(予約)


四家の前説は大したこと喋ってないけど、まあまあま良かったんじゃないですか。ハードル上げすぎ?まあいいじゃないですか。

●柳亭信楽『悋気の独楽』

このかいのいつものパターンだけど、昔からの信楽ファンと信楽さん初めての方がいるので、まくらが探り探りなのが初々しい。一個一個ウケけているのに手応え感じないんだろうな。無理なシモネタ振って引かれたりして。噺はしっかり愛嬌あって楽しい。だけどトリネタが古典大ネタだったことを考えたら新作でも良かったかも。そんなことをご本人も仰ってました。

●柳亭信楽『犬』

出ました新作。これまたすんげえのが来ちゃったよ。前半はたしかに春風亭昇太師の『愛犬チャッピー』と感じが似ているんだけど、信楽さんは聴いたことなかったんだって!あんまり新作聴いたことがないらしい。それでこんなに面白い新作落語作ってるの?すごくね?

確かに犬が文句言う噺なんだけど、人間の言葉がわかるのに人間に文句が伝えられないことから、「一方通行のコミュニケーションが巻き起こす悲喜劇」というテーマもありそう。
まあ、そんなこと考える暇もなく、お客さんはもう狂ったように笑ってましたけどね。

ロックンロールの落語です。ビートルズが出てきます。マーサというより、ヘイ・ブルドッグか。
日本の凄いミュージシャンも出てきます。サゲに絡みます。ひたすら楽しいです。

仲入り

●柳亭信楽・四家正紀 『シェアタイム』(対談)

中・高麻布で慶応、いま柳亭楽輔門下の信楽さん。
大学からカルチャーに目覚めて演劇に取り組み、お笑い芸人を経ての入門なんて話を伺いつつ、最初に生で落語を聴いたときのトリが故・三笑亭笑三師だったというのが実に興味深い。小痴楽師の真打ち昇進のときに番頭を務めた話も面白かった。
コントやってたときもネタは書いていなくて、落語家になるときには新作やるつもりはなかったんだそうで、そもそも新作落語をそんなに聴いたことないんだそうだ。これもびっくり。

もう、何を聴いてもちゃんと答えてくれる。だけど、なんか掴みどころがない。謎が解けない。けれどしっかりと情熱が伝わってくるのが信楽さんの面白いところ。

●柳亭信楽『五貫裁き』

広瀬和生先生が高く評価していたこのネタを最後に持ってきていただきました。
もうね、圧倒的でした。

格好いいんですよ。江戸格好いいんですよ。メロディとリズムもバッチリでまあ聴き心地良いこと、この上ない。さすが神田生まれ。
江戸の世界をここまで描ける人だったんだ。不覚でございました。いやあ、素晴らしい。

しっかり稽古して頂いたらしいです。主催者として本当にありがたい。

でも、これだけ見事な五貫裁きをやっても『犬』の衝撃を語る人が多いこと。

信楽さん、この日の夜にはトルコシリア地震チャリテイの落語会に出演されて、僕は配信で見たわけですが、新作『イワヌマン』が、まあ面白くて。

底なしの才能がある人ですなあ。まだまだ変化して、面白くなる人ですよ。

アンケートでのご感想も絶賛の嵐で、信楽さんに出てもらって本当に良かったです。とにかく楽しかった!

ご来場の皆様、柳亭信楽さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました!

https://stand.fm/episodes/640f37b6a94b3661417fe3a3


シェアする落語、次回は次回で、また面白い人が出るんですよ。7/22です。ご期待くださいよ。

m_shike at 12:30コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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