2023年01月31日

棒鱈の進化、ぜん馬師の凄み 寸志の立川流 第一回 23/01/20


昨年まで同じ会場で隔月開催されていた『寸志ねたおろし』に代わって新シリーズ開始。毎回、立川流の先輩をゲストに招いて、これも真打カウントダウン。
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会場 : お江戸日本橋亭

立川縄四楼『初音の鼓』
立川寸志『棒鱈』

仲入り

立川ぜん馬『啞の釣り』
立川寸志『死神』

木戸銭2,500円(予約)


●立川縄四楼『初音の鼓』

照れが芸を小さくしている。頑張れ。

●立川寸志『棒鱈』

色んな人がいろんな面白い高座を披露しているこのネタ。きっちりやってしまうと長くなってしまうのか、いい感じの編集でスムースな展開。
で、唄が得意な寸志さん、薩摩侍の歌がいい。心地よく耳障り。
そしてここで特筆すべきはサゲを変えたこと。僕はずっと待っていた。やっといいサゲがつきました。 
いや僕が知らないだけで他の落語家さんがすでに変えているのかもしれないけどさ。まあとにかく「コショウが入った」より100万倍いい。これはもう寸志さんの数ある功績の中の1つではないか

●立川ぜん馬『啞の釣り』

ま、ちょっとびっくりしましたね。

正直申し上げます、声が出ていなかった。倍音と呼吸音のかすれた高音が目立つ、かなり聴きにくい感じの高座。

最初、これは困ったなと思った。
釣りの小噺をとんとんと振ってくのだが、どう考えても声は出ていない。聴きにくい。ぜん馬師匠ご自身では不甲斐ない気持ちもあるのではないかと思われるのたが、これがですね、

すっごく楽しそうにやるんですよ。

びっくりしました。
聴きにくいけど、聴きにくいまんま、あの笑顔に引き付けられて、 楽しく聴いてしまった。これはもうマジックだと思う。
こんな聴きにくい声でも、ちゃんと人を楽しませる落語ができるんだ。

ぜん馬師の体調、もちろん、心配は心配。
その心配もぶっ飛ばしてしまうような気合と笑顔。なにやら凄みすら感じる。

圧倒されました。

仲入り



●立川ぜん馬・立川寸志『ぜん馬師匠に伺う「立川流」ってなんだ!?』

主にぜん馬師匠の思い出話中心の展開。短い時間ながらも貴重なエピソード多数。前に弁財亭和泉師匠が絶賛した寸志さんのトーク仕切り力がまた冴える。

●立川寸志『死神』

このネタは寸志さんで何度も聴いている。もう安定の面白さ。とにかく死神がちっさい。いや見てくれじゃなくて。ちっさい。なにしろ、ちまちまとポイント集めてる。
そのちっさいせこい死神がギラッと不気味さを見せるところがまたたまらない。

で、ちょっと、立川左談次師のことを思い出したりして。



というわけで好企画スタート。次回はなんと立川龍志師匠!もう襟元から江戸が香ります。
寸志さんのネタだしは品川心中ということで。楽しみであります。
3/31 19時、お江戸日本橋亭の開催です。
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m_shike at 23:47コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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