2022年11月06日
夕立勘五郎に子狐 談吉百席 第四十九回 2022/10/30
開催日についてちょっとした大トラブルがあったんですが、それでも多くのお客様。ありがたい。

会場 : としま区民センター
立川談吉『持参金』
立川談吉『目黒のさんま』
立川談吉『夕立勘五郎』
仲入り
立川談吉『王子の狐』
木戸銭2,000円
●立川談吉『持参金』
トラブルのお詫びから「自分は落語協会の落語家のような語り方はできない。なんかせっかち」みたいなことをいう。落ち着いた談吉さんなんて聴きたくないけどね。というわけで落語協会の寄席ではやりにくいかもしれないこのネタ。
花嫁?の描写はけっこうエグく、もやは人間ではないような。ここまで行くとかえって笑いやすいんじゃないかな。実際ウケてた。
●立川談吉『目黒のさんま』
地語りのリズムと食事の所作がたまらない。何気に食べるの上手いんだよなあ。家元はそうでもないよね。
●立川談吉『夕立勘五郎』
でました、僕の大好きな噺。家元・立川談志もこのネタが好きで、ホールで掛けてはけっこう滑っていたそうだ。
古今亭志ん生の録音が残っているようだけど、談吉さんの場合、浪曲師の名前は「大三元少牌」で、落ちも気の利いたものに変えられている。この落ちがかっこいいのよ。
もともと談吉さんは浪曲が大好きで、家元に付いていた頃、いつ「やれ」と言われてもいいように稽古してたんだとか。
「最近の若手浪曲師の方々の活躍で浪曲を聴いたことがある人が増えたお陰で、前より受ける」とは談吉さんの弁。たしかに浪花節知らない人には、なんだかわからないかもしんない。
仲入り
●立川談吉『王子の狐』
最後、子狐の可愛らしさが特筆もの。ここから逆算して噺を組み立てているのではないかと思うくらい。
化けた狐相手に飲みながらぱーぱー喋り続けるシーンも、談吉さんお得意のメロディアス口調で笑いのグルーヴが心地よく続く。幅広い客層にウケそうな武器となる噺。

次回は記念の50回。ゲストに立川左平次師匠も出演されますよ。