2022年10月06日
抑制の囲炉裏端 第403回圓橘の会 2022/09/25
●三遊亭萬丸『さんま火事』
圓橘師から教わったとのことで、「えー、なかなかリズムも良くて、独自のくすぐりも入れていい出来だった」と圓橘師。私も全く同じ意見。もう少しやり込むともっとこなれる。秋の噺が少ない中でこのバカバカしいネタを持っておくのはとってもいい武器になる。
●三遊亭圓橘『鏡ヶ池操松風〜江島屋騒動』
この日のネタ出し。いろんな方が掛けているとは思うが、なぜか僕の場合、芸協の方から聴くことが多かった気がする。桂歌丸師からですかね。昔の人は志ん生・圓生で聴いたかもしれない。
圓朝の怪談噺はみんなそうだけど、まず地語りのリズムで噺がじわじわと盛り上がる。このあたりはもう圓橘師の独壇場。
さらに囲炉裏端の恐ろしさ。
客人と囲炉裏を囲んで会話する、この緊張感がたまらない。前回『木曽の旅人』もそうだった。
この噺の場合は会話というより老婆のひとり語りなわけですが、抑制の効いた語りによってしか実現しない緊張感こそがこの噺の肝であり、圓橘師の凄みを感じられるところ。
仲入り
●三遊亭圓橘『三井の大黒』
二席目は先日惜しくも亡くなられた三遊亭圓窓師にちなんで。圓橘師にとっては兄貴分のような方だったそうで、最初の師匠である三遊亭小圓朝が亡くなり五代目三遊亭圓楽の弟子として友楽を名乗っていた頃に、圓窓・円丈・鳳楽と言ったメンバーでよく勉強会をしていたと。粋であることをあまり良しとしない。 えー、野暮と言われてもいいという、そんな方だったと思い出を語られた。
『三井の大黒』は圓窓師が三遊亭圓生師に稽古をつけてもらっていた「横で聴いていた」噺ということで。
左甚五郎物は結構好きでして、演者によっても噺によってもキャラが結構変わるのがいい。講談・浪曲・落語どれも楽しい。
圓橘師の甚五郎は、破天荒すぎず、といって枯れすぎることもなく、ちょこちょこといたずらしたり嫌味を言ったりするのが可愛い。棟梁・政五郎の貫禄や、江戸っ子大工たちのイキイキとした喋りがまたいい。
ふんわりと、しかし確実に「落語を聴いた充実感」をいただける圓橘師の高座、ありがたい。
次回はこちら。

これまた楽しみな二席、みなさんぜひ。
ご予約はこちらから。
いつもの音声配信はこちら。
これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。









