2022年08月22日
恋文横丁八祥亭(作:立川談四楼)
作家:立川談四楼師匠、久しぶりの短編集。
独演会で購入し、アマゾンのサイトに拙文レビュー載せました。
名人芸の短編集いままでの「落語家」という「とんでもない人たち」が主役だった作品群から趣向を変えて、「ふつうの人」である小料理屋の大女将と若女将、店の常連たちが活躍する短編集。常連のひとりであるアマチュア落語家(山遊亭海彦の弟子!)が、自分の「本職」を生かして、店に持ち込まれた難事件に立ち向かう。この仕立てが素晴らしく、すぐに馴染めてしまうので、あとは彼らのセリフに耳を傾けていれば、それだけで楽しい。過剰なドキドキ・ハラハラはないけれど、謎解きの楽しみもあれば、高齢化社会・外国人労働者・2つの大震災といった時事・世相も織り込まれて、「人情物」の味わいを深めている。この語り口は名人芸。ゆったりと豊かな時間を、ぜひ。読後の一杯も、おつです。あ、続編にも期待しております。
ぜひ。
ちなみに作中、先代三遊亭圓歌へのオマージュを感じる台詞が一箇所ありました。マニアは探してみてください。
ちなみに作中、先代三遊亭圓歌へのオマージュを感じる台詞が一箇所ありました。マニアは探してみてください。
立川談四楼@Dgoutokuji
【恋文横丁 八祥亭】念願の発売日です。小学館文庫書き下ろし・616円(税込) 2年半、落語の仕事を失いました。書籍で取り戻そうとの試みです。薄利多売を目指します。ポチるのも嬉しいのですが、できれば書店でお求めください。本の実績にな… https://t.co/3pdWHoP9C8
2022/08/05 12:56:50