2022年07月03日

三代目小圓朝追悼 第400回圓橘の会 2022/06/26


今月も門前仲町。圓橘の会はなんと今回で400回。
師匠の最初の師匠である三代目三遊亭小圓朝五十回忌。

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会場 : 深川東京モダン館

三遊亭萬丸『平林』
三遊亭圓橘『あくび指南』

仲入り

三遊亭圓橘『三味線栗毛』

木戸銭2500円(予約)
20220607



●三遊亭萬丸『平林』

お客さんの中に中学生と小学生がいたので、急に圓橘師から「お子さんにもわかる噺を」と言われたとのことで、まずは誰でも知ってる小噺をふたつくらい振ったあとでこの噺へ。
流石に急に言われたこともあり、ちょこちょこ間違えてましたが、若い人もきちんと笑わせて安定の出来。


●三遊亭圓橘『あくび指南』

萬丸さんに無茶振りしたことと、そのせいもあって言い間違いをふんわり指摘したあと、三代目小圓朝の思い出話を。記録映画でお顔を見たことがあるので、なんとなくイメージしながら聴く。

「生産性ゼロ」いかにも落語らしいこのネタ。圓橘師はとにかく極めてシンプル。演者に取って美味しいはずのクスグリもできる限り取り除き、ごくあっさりと仕上げる。

なのに、まあ可笑しくて可笑しくて、ゲーラゲラ笑ってしまった。そもそも「あくびを教える・教わる」なんて荒唐無稽が面白いわけだから、登場人物たちの心理はそんなに動かさなくてもおもろいわけだ。ただし上手ければ。

うまいのよ、あくびが。下手なあくびも含めて上手いとしか言いようがない。「下手なあくびが上手い」というあたりがいかにも落語。

僕が知る限り、いまこのネタを一番「爆笑編」に料理するのは春風亭一之輔師だと思う。こっちはキャラの誇張とクスグリひとつひとつのバカバカしさが際立っている。もちろんキャリアが違うけど、この二人の高座は好対照で、両方聴くと落語の幅広さが感じられると思う。

仲入り


●三遊亭圓橘『三味線栗毛』

小圓朝師匠の『あくび指南』と『三味線栗毛』を聴いて、その振り幅に魅了されたことが弟子入りにつながったと圓橘師。

盲人が出てくる落語には名作が多い。とはいえ、そんなにドラマチックなストーリーではない。

身分制度と全盲という厳しい現実の中で、侍と按摩、男同士の友情と約束の物語は、とてもささやかで、それだけに圓橘師の見事な人物造形により、しっかりと二人分の人生の重みも感じられて、味わいが深い。
似てるというわけではないけど『雁風呂』のような後味が残る。

あのとってつけたような落ちもいかにも落語らしくていいし、圓橘師の「落ちの付け方」もまた軽妙で素敵。

ちなみに柳家喬太郎師の『錦木検校』になると、またドラマチックになるみたい。

終演後、圓橘師自身がかつて執筆された三代目小圓朝師にまつわるエッセイの朗読があり、これがまたじんわりと感動的で。

というわけで、今回も充実の日曜日でございました。

音声はこちら。
圓橘の会400

圓橘の会400


次回はこちら。
圓橘の会401


m_shike at 22:16コメント(0)落語 | 三遊亭圓橘 このエントリーをはてなブックマークに追加

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