2022年06月10日
口調と表情 柳家一琴の会(昼) 2022/06/04 #落語
おっと写真撮ってくるのを忘れてしまった。
柳家一琴師の会。この日はなんと昼夜興行でした。
しかも昼夜合計4席ネタおろしという豪快な企画。
会場 : らくごカフェ
柳家一琴『家見舞』
柳家一琴『巣鴨の狐』
仲入り
柳家一琴『佐々木政談』
木戸銭2,200円(予約)
●柳家一琴『家見舞』
「どうしてこんなことに」というのも無理はない。今日は昼夜の独演会でネタおろし4席、明日は池袋演芸場のトリ『流れの豚次伝・天王寺代官斬り』を掛けるという。なんとまあ。一席目は久しぶりに掛けるネタだそうで、やらなかった理由は汚いから。同じ理由で僕も好きではない。しかしこれが楽しかった。
この噺、食い物を美味しく頂いたあとにパニックになる。この「美味しそうに食べ物を食べる」表情がもう絶品なのだ。これはね、見ないとわかんない。ちょっと凄いレベル。
語り口の確かさは今さら言うことでもない。嫌いな噺も上手い人がやると十分楽しめるという体験をまたもさせていただいた。
●柳家一琴『巣鴨の狐』
大正時代に作られた噺の掘り起こしだそうで、瀧口雅仁先生が協力されたとか。「誰もやらない噺はなぜやらないかというと、つまんないから」というのはそのとおりかもしれない。
『王子の狐』と違って狐は喋らず、わりと可愛そうな役回り。メインテーマは「狐憑き」。
"広蓋"なるちょっと聞き慣れない単語がポイントになるので、たしかにやりづらい噺。
しかしここでも一琴師の確かな腕によって「楽しめる珍品」に仕立てられていた。
とくに(権助っぽい)田舎者の下男のキャラが良かった。
仲入り
●柳家一琴『佐々木政談』
多くのネタをお持ちの一琴師、これがネタおろしというのが意外。絶対に似合うでしょうと思ったら、これがもうドハマり。
終盤、してやられた佐々木の険しい表情が、ゆっくりと柔和になっていくその間の素晴らしさ。
そこまでの台詞の間がいいからこそ、ではあるけど、今回はこの表情の変化に僕の胸は撃ち抜かれた。ずっきゅん。
夜の部も聴きたかったけど残念ながらこの日はここまで。しかし、柳家一琴師、凄いよ。
ほんとに。







