『シェアする落語』12月の次は3月

2022年02月18日

小痴楽に任せろ! 新宿末廣亭二月下席夜の部四日目 代バネ:柳亭小痴楽


そぼ降る雨の中で行列。
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整理番号つきの前売券持ってるのにね。まあ仕方ないか。
着流し姿で列を整理する前座さんが寒そうでねえ。

笑点レギュラー決まって大人気・桂宮治師匠初の主任興行は、前座を除く落語家が全員「成金メンバー」という画期的な顔つけが話題に。
朝から行列ができて周りの店舗に迷惑がかかることは間違いないということで、新宿末廣亭初の「eプラスでの前売券販売」に踏み切った、のに。

主任・桂宮治「オミクロンみなし感染」でお休みということに。
そこに登場したのが、成金リーダーの柳亭小痴楽師。
2階席も開いて大入り。
会場 : 新宿末廣亭

桂空治『まんじゅう怖い』
昔昔亭昇『やかんなめ』
小泉ポロン 奇術
春風亭柳若『転宅』
笑福亭羽光『みんな京阪』
マグナム小林 バイオリン漫談
玉川太福(曲師:玉川みね子) 『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』
三遊亭小笑『粗忽の釘』
桂小すみ 音曲
桂伸衛門『竹の水仙』

仲入り

春風亭昇也『壺算』
宮田陽・昇 漫才
春風亭昇々『裸ンナー!』
昔昔亭A太郎『なさばな』
ボンボンブラザース 曲芸
柳亭小痴楽『崇徳院』

木戸銭3000円+発券手数料110円


●桂空治『まんじゅう怖い』

師匠をネタにするのはちょっと内輪受け過ぎるかなと思ったけど、受けてたからいいか。明るくはっきり大きな声で好感持てる前座。

●昔昔亭昇『やかんなめ』

出ましたミニ宮治。少々やかましいがこれはこれで。大人しいよりずっといい。
喜多八師→三朝師の型とはいろいろ違ってて面白かった。定吉がいるのね。

●小泉ポロン 奇術

出来の悪い道具をわざと紹介したりしながら、なんかやけっぱちになってるのが妙におかしい。でも最後はリングでしっかり。

●春風亭柳若『転宅』

この人は開き直ってガンガン前に出るくらいが面白いんだけど、この日はそこまで行かず。遠慮しないでやってほしい。

●笑福亭羽光『みんな京阪』

またもいい趣向の新作。上方のアクセントをこういう形で捉えるセンスがいい。

●マグナム小林 バイオリン漫談

おそらく初めて見る客が、驚きながら楽しんでいる顔を見ているのがまた楽しい。

●玉川太福(曲師:玉川みね子) 『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』

お休み宮治師をネタにするには寅さん。なぜならタコ社長が使えるから。似てるんだよ。
中村雅俊は似ているのに大竹しのぶがまるで似てないところを逆に活用したあたりがさすが。爆笑してしまった。

●三遊亭小笑『粗忽の釘』

まくらで小痴楽師をくさすと楽屋からトイレットペーパーを投げ込まれる。相変わらず人物描き分けができず、誰が誰だかよくわかんなくなるけど、なんかその存在を許してしまう成金の愛嬌。

●桂小すみ 音曲

西洋音階を三味線俗曲に持ち込む新しい芸の完成度は高いけど、ちょっと喋りすぎ。こなれてきたら芸協の色物がまた分厚くなる。

●桂伸衛門『竹の水仙』

良かったなあ。「婿養子」というワードを上手く使いこなしていて程よく笑える。それにしてもいろんな型があるネタですな。

仲入り



●春風亭昇也『壺算』

もともとみんなが認める上手い人だけど、真打昇進を控えてグイグイ腕を上げているような気がする。流暢すぎてちょっと嫌味だった部分がきれいに取れて、ネタの面白さがどーんと前に出てくるようになった。

●宮田陽・昇 漫才

この代演はラッキーとしか言いようがない。いま一番面白い寄席漫才。新ネタを交えてにぎやかに大爆笑。

●春風亭昇々『裸ンナー!』

まだ新婚なのにバレンタインにこだわっているまくらから漂っていた狂気が、新作に入ると大爆発。ほんとに気が狂ってる新作。でもイリュージョンではなく「オフィスを全裸で走ろうとする」それだけのシンプルで分かりやすい狂いっぷり。サンキュータツオ氏曰く「もっとも安全な狂人」の面目躍如。

●昔昔亭A太郎『なさばな』

狂気の新作が受けたのでA太郎師らしい「奇妙にひねくれた新作」を掛けてきた。まあ、らしいっちゃらしい。面白かったけど昇々師の狂気がまだ漂っていたので、別の日に聴きたかった気もする。

●ボンボンブラザース 曲芸

ここまで若手が引っ張ってきた流れをヒザのボンボン先生がギュッと締める。
小さい女の子に帽子投げて見事成功。いい思い出になったろう。

●柳亭小痴楽『崇徳院』

なんと宮治師の出囃子『阿波踊り』で登場。「どこの誰だかわからないようなやつに盛大な拍手をありがとうございます」という宮治フレーズの完コピでどっと笑いを取る。
宮治師が出れなくて残念だけど、今日のところは俺に任せろという気概に満ち満ちていて、客もまた小痴楽師を全面的に信頼して身を預けている雰囲気がなんとも心地よい。
噺はもう文句なし。正統派の古典落語でありながらヒップホップを思わせるリズム感。トラディショナルでありながら極めてコンテンテンポラリー。いまの東京を代表する芸能であると自信を持って言える。しかもまだ完成されていないというのが逆に頼もしい。このまま東京の寄席を引っ張って欲しい。

それにしても主役・宮治がいないのにこの充実ぶり。成金と芸協色物はほんとに凄いと思うわ。
今後も成金中心の顔つけは芸協名物になりそう。
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ね、板が白いでしょ。

宮治休演末廣亭チケット




m_shike at 08:00コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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