『シェアする落語』次回は7/7です。

2021年11月06日

雁風呂の秋 五代目圓楽一門会 2021/10/31


深まる秋、そぼ降る雨。久しぶりの国立演芸場に主任:三遊亭圓橘を聴きに。

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会場 : 国立演芸場

三遊亭しゅりけん『道灌』
三遊亭栄豊満『しの字嫌い』
三遊亭楽天『壺算』
三遊亭愛楽『猿後家』
三遊亭竜楽『町内の若い衆』

仲入り

三遊亭萬橘『孝行糖』
藤本芝裕 三味線漫談
三遊亭圓橘『雁風呂』

木戸銭3,100円(前売)


●三遊亭しゅりけん『道灌』

良いと思います。

●三遊亭栄豊満『しの字嫌い』

なんだろう。ピンとこない。でも愛嬌を感じる人もいるだろう。

●三遊亭楽天『壺算』

人物ひとりひとりが生き生きとしていてなかなかにいい感じ。終わりの方は僕の知らない、より複雑かつ悪辣になる型で、楽しめた。

●三遊亭愛楽『猿後家』

何度聴いても笑えるのは、細かいところでこまめにギャグを強化しているからかな。この日もノリノリ。

●三遊亭竜楽『町内の若い衆』

ここで初めて「五代目三遊亭円楽十三回忌追善」というこの会の趣旨が。チラシに書いてない。作ったのは竜楽師。慌ててめくりに入れたと。
入門当時のエピソードはかなり面白くて客席も湧いていたのだが、噺に入ると若干ボルテージが落ちたような気もする。

仲入り



●三遊亭萬橘『孝行糖』

相変わらずの絶好調。
選挙ネタも交えながらのまくらから、売り声も楽しいネタまでしっかりと爆笑の連続。まくらと噺のトーンちっとも変わらず、最初から最後までしっかり楽しませてくれる。

●藤本芝裕 三味線漫談

初めて聴いた。わりとベタな感じの選曲と展開は狙いだったんだろうな。

●三遊亭圓橘『雁風呂』

国立演芸場の高座に圓橘師。絵になる。萬橘師の名前を出してさっと客席を温め、水戸黄門漫遊記のまくらから、秋ならではのこのネタへ。

今さら僕ごときが何か言う必要もないのだが、圓橘師の『雁風呂』は何度、何度聴いても素晴らしい。

今回は淀屋が黄門様に絵解きをしているところで、すでに涙腺が緩んでしまった。常盤の国に帰れずに息絶えた雁が愛おしくて。

大したドラマは何もない噺ではあるが「落語を聴いた」という満足感がずっしりとあり、いつもの「木戸銭に連動する落ち」も決まって、すっかり向こうに行っていた気持ちがもとに戻る。

秋雨のさびしさもまた、人生の彩りなのだなあと改めて。

五代目円楽一門会チラシ

五代目円楽一門会チケット

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m_shike at 20:30コメント(0)落語 | 三遊亭圓橘 このエントリーをはてなブックマークに追加

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