2021年08月15日
鋭さが楽しさになる #桂春蝶 独演会 二日目 2021/08/14
春蝶師は大好きなのに、独演会は初めて。
毎年ゴールデンウイーク開催なんだけど、今年はお盆休みに亀戸梅屋敷。
●三遊亭鳳月『うなぎや』
相変わらず押し出しが強めで元気にメリハリが効いている。なので、もう少し受けてもいいんだけどな。●桂春蝶『やかん』
やっぱりまくらが最高に面白い。上方落語界のことはよく知らないので、あのひとや先代のあの方のお話は楽しくてしょうがない。また話の運びがうまいんだ。もう最初っからドカンドカン。噺の方は家元・談志のフレーズあり、家元が好きそうなジョークもあり、講談口調になってからはまさに五目講釈・コラージュ講釈で歯切れが最高。素晴らしい。ゲラゲラ笑った。
●桂春蝶・三遊亭鳳月・三遊亭楽花山 トーク
鳳月さんの無謀さ、自意識過剰を春蝶師が手の上で転がす展開。こういう転がし方もめちゃくちゃうまい。
これに応えるようにナチュラルにボケまくる鳳月さん。大泉洋に似ているけどそんなにイケメンですかね。楽花山さんは仙台四郎に似ているということで。
仲入り
●桂春蝶『死神』
まくらなしですっと噺へ。オリジナルなくすぐりは多いものの、わりとスタンダードな筋立て(上方版ではあるけど)。それだけに春蝶師の演技力が冴えまくり。金で寄ってくる女のキャラなんかいいよねえ。落ちは冒頭で仕込んだ「主人公の職業」に引っ掛けた型。軽いけど鮮やか。
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「象より大きいのはもっと大きい象」というフレーズを聴いて、やっぱり立川談志を思い出したんだけど、コメンテーターとしてテレビに出演した春蝶師もどこか談志風な鋭さがある。
ただ家元のような、鋭さをぶっきらぼうに押し出す(そして可愛らしさで補う)ような形ではなく、鋭さがダイレクトに客にとっての楽しさ・笑いに繋がっている。まず笑ったあとに、おお、これは鋭いんじゃないの?という感じ。時事ネタを扱っても扱わなくても、ちゃんと時代に正面から向き合っている落語家だなと。
また、その鋭さ、切れ味を味わいに行きたいものだ。
春蝶師『看板のピン』僕も大好きです。
「桂春蝶独演会仲日@亀戸梅屋敷」に行ってきました❗
— OZ−RAKU(落語中毒症) (@OzRaku) August 14, 2021
昨日に引き続き、仲入り前のトークが炸裂❗
仮想通貨から「虎と子豚」など話題満載。鳳月さんを自由に泳がせる春蝶師匠は悪い人だ❗(笑) pic.twitter.com/qGhouU8PIr