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2021年08月09日

サイゾーの冴え 談吉百席 第43回 2021/08/06


新しい会場に移って3回目、前回「チラシがこんなデザインだから、怪談はやりません」と言っていたけど、さて今回は?

43

会場 : としま区民センター・小ホール

立川談吉『穴どろ』
立川談吉『天災』

仲入り

立川談吉『師匠殺しのサイゾー』

木戸銭2,000円
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一応スタップなんですけど、会場新しくなってほぼ仕事なくなりました。ふふふ。

●立川談吉『穴どろ』

オリンピックや笑福亭べ瓶師のYoutubeに出演した話(あのチャンネルは素晴らしい)などから、家元と橘家圓蔵師のエピソードを交えつつ客を温め「圓蔵師がよく掛けられていた、泥棒の話を」とネタおろし。

家に上がり込んで一人で飲んじゃうシーンがもう素敵に可笑しい。カネがないダメ男がどんどん陽気になっちゃうあたりは談吉さんのメロディアスな口調にピッタリ。そこに男がやってきて「あっしは強いですよ、背中に***の彫り物いれてんですから(ヨハンのほう)」で爆笑。このフレーズ繰り返すのでまた爆笑。

どことなく圓蔵師っぽい展開が面白かった。

●立川談吉『天災』

このネタは談吉さんの強力な売り物で、この日も絶好調だったのだけど、前半の紅羅坊奈丸とのやり取りが今ひとつ受けない。受けるギミックは生きているのに。
いや、違ったのだ。笑いは起きていたのだ。それが会場内でグルーヴしない。

イリュージョン風味の効いた後半は流石に盛り上がった。
がんがんイリュージョンぶっこんだところで「…おわかりかな」これだけで窒息するくらい笑える。

なんで前半グルーヴが足らなかったかというと、前回、談吉さんの声がやや響きすぎて聞きにくかったので、吸音のカーテンを左右の壁の前に垂らしてみたから。確かに声は聴きやすくなったけど笑い声がやや吸われてしまっていたのだった。落語会の会場は難しいね。


仲入り



●立川談吉『師匠殺しのサイゾー』

正確には「江戸犯罪歴西の森犯科帳〜師匠殺しのサイゾー〜」

「すみません喋りすぎまして時間がなくなりました。別のネタを考えていたんですが。ちょっと人情噺を掛けることにします。人情八百屋じゃないですよ」
ここで「人情噺」言い出したところからフェイクが始まる。記念すべき談吉新作の第一作。聴くのは久しぶりだったけど、これがまあめちゃくちゃに面白かった。

今では談吉新作のマストアイテムである「イリュージョン要素」は少なめで、噺はあくまで実録仕立てで進行する。
連続殺人事件が起きて、最後には解決するわけだけど、その明確な動機は最後まで理解不能のまま噺は終わる。「未解決で終わる」のはとても落語っぽいけどね。

談吉さん自身の体験に寄せる解釈も出来なくはないが、僕としてはこの噺自体が「壮大な無意味」であると思いたい。これといった意味はなく、ただなんとなく面白い筋がありキャラが動いて面白かった、それだけ、という。

こんな噺で人を引きつけることができるあたり立川談吉の力量なんだと思う。しかも前聴いたときよりしっかり面白いのだから大したものだと思う。
『サイゾー』の成功を元に、今度は言葉遊びや突飛な設定で幻影を構築する「イリュージョン」を全面に出した『ピッケル』『仏四噺』といった新作を作り続け、『生モノ干物』では渋谷らくご創作大賞を受賞する。

こうした新作へのアプローチは『天災』などの古典落語にも生かされている。と、僕は思ってる。

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dan44
次回はこちらです。今のうちにご予約いかがですか。



m_shike at 23:13コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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