2021年01月31日
軽妙で軽快な八五郎に泣かされる 寸志ねたおろし!! 2021/01/30
今年もこの会には足を運びたい。立川寸志さんのねたおろし!!
"!"一個増えた。

会場 : お江戸日本橋亭
立川寸志『牛ほめ』
立川半四楼『真田小僧』
立川寸志『百川』
仲入り
立川寸志『牛ほめ』
立川寸志『妾馬』
木戸銭2,000円
●立川寸志『牛ほめ』
「いままで初演2本だったのを、初演・蔵出し・今推しの3本で構成」「次回は夜だけど基本昼間に開催」などなど業務連絡に絡めて、まちがえて11月のあの日に設定しそうになった話などで笑いを取りつつ噺へ。以前は「与太郎は苦手」とおっしゃっていたけど「寸志さんならでは」の与太郎で聴かせてくれた。馬鹿っぽさを誇張するより心地よいメロディのある喋りで愛嬌がある。
家をほめるところで音節が崩壊していくあたりは『浮世床・本』みたいで面白い。
●立川半四楼『真田小僧』
足を痛めたと。お大事に。時間を貰ったのか通しで。なかなか良かったけど、もっとうまくなる。●立川寸志『百川』
料亭・百川があった浮世小路は日本橋亭のすぐ近く。いまではコレド日本橋。寸志さんの百川は百兵衛より河岸の若い者たちのワイワイが楽しい。四神剣の言い訳をするあたりのリズムが気持ちいい。
仲入り
●立川寸志『妾馬』
毎度同じことを書いているようだが、寸志さんのねたおろしはほんとにレベル高い。まず八五郎がいい。柄の悪さより寸志さんお得意のC調・その軽快なノリの良さが素晴らしい。
大家とのやり取りから門番までの運びはもちろん、田中三太夫とのやり取りが爆笑の連続。
三太夫のツッコミ返しがまた良く練られていて「韻を踏むな!」には思わず真上向いて笑ってしまった。ここからきちんと涙も流せるのがさすが。八五郎が拗ねないのもいい。
立川左談次師のあの軽さはもはや誰にも出せない唯一無二のものだったけど、立川左平次師経由で左談次型を継承した寸志さんは、自らのアプローチで新しい「妾馬・八五郎」を創り出した。
左談次師も、喜んでいると思う。
……次回3/27は18:30開演です。ぜひ。



