2019年08月17日
命日の心眼 三遊亭圓橘一門会 2019/08/11
8月の圓橘一門会は圓朝の命日。
会場 : 深川東京モダン館
三遊亭じゃんけん『無精床』
三遊亭楽麻呂『劇中の圓朝』
三遊亭圓橘『ぽん太と圓朝』
仲入り
三遊亭ぽん太『彰義隊とぽん太』
三遊亭圓橘『心眼』
木戸銭2,500円(予約)
●三遊亭じゃんけん『無精床』
達者。良いと思います。●三遊亭楽麻呂『劇中の圓朝』
自身が松竹の芝居で圓朝を演じた時の話。ちようど深川祭で、外を神輿が何度か通った。そのせいかな。●三遊亭圓橘『ぽん太と圓朝』
高座に上がるだけで空気が心地良く緩む。丁寧に描かれる描かれるぽん太の実に可愛らしいこと!与太郎より魅力的と言っても過言ではない。滑稽で人間のダメさ可愛らしさを描きだす、極上の滑稽噺。
仲入り
●三遊亭ぽん太『彰義隊とぽん太』
当代ぽん太さんが語る「師匠・圓朝思いのぽん太」の噺。ぽん太のキャラについては前に圓橘師が描いていたこともあり、客はすんなりと噺に馴染んでいく。
噺の大半を「落語内落語」が占める構成で、エピソードとしてはささやかなものだが、そのエピソードを探すためにはそれなりの手をかけないといけない。
圓橘師匠の圓朝忌落語会、終演しました。
— 三遊亭ぽん太(10/23昇進興行@ムーブ町屋) (@goto_kei) August 11, 2019
地の語りって難しいなぁ。
劇中劇ならぬ落語中落語も。
色々勉強になりました。
精進します。
ありがとうございます。そう言って頂けると半年間資料を探した甲斐があります。
— 三遊亭ぽん太(10/23昇進興行@ムーブ町屋) (@goto_kei) August 13, 2019
しかし初代ぽん太って、こんなに落語うまかったのかな?
●三遊亭圓橘『心眼』
これはね、もう、圧巻でした。主人公の盲人・梅喜が帰宅して「杖を預ける」シーンから、描写が抜群でイメージが鮮烈に伝わってくる。もう恐ろしいくらい。「盲人が賽銭を投げる」ところなど、まさに「技神に入る」。
梅喜の悔しさ、喜び、雑念、諦観が脳の中に吸い込まれていく。
たまに言葉が出てこなくなることがあり、圓橘師ご本人は悔しいかと思うが、聴く方にしてみればまるでどうでもいい。穏やかにしっかりと、心のなかに充実感が広がる喜び。
いま、圓橘師を聴かないのは落語好きとしては損だと思う。