2019年07月03日
天井から鮮血 新宿末廣亭7月上席夜の部 主任:神田松鯉
上旬は色々忙しいので、思い切って初日に飛び込む末廣亭。
とはいえ、最初からは無理。19時からの割引入場。

会場 : 新宿末廣亭月曜日19時時点ですでに2階席開けていました。こちらは仲入りの隙に右桟敷前列を確保。
途中入場
昔昔亭桃太郎『結婚相談所』
仲入り
神田松之丞『扇の的』
ねずっち 漫談
立川談幸『青菜』
太神楽
神田松鯉『東海道四谷怪談 発端 お岩誕生』
木戸銭:1,500円(19時入場割引)
●昔昔亭桃太郎『結婚相談所』
怒涛のくだらなさ。途中で企業名が入るところで「これ今度NHKやるんだけど、ここはカットだな」とかどうでもいいボヤキがとにかく笑える。仲入り
●神田松之丞『扇の的』
待ってましたが10コくらいかかったかな。拍手もものすごい。前日に歌舞伎の大向うの会に呼ばれた話がまあ面白くてドカンドカン受ける。尾上菊五郎丈、凄いな。トリの松鯉先生が四谷怪談だから菊五郎の話?ほんと?
いつもの扇の的はやっばり修羅場が聴きどころで、とにかく迫力で客を巻き込む感じがたまらない。この歳だから出来る講談。
●ねずっち 漫談
立て続けのダジャレ謎掛け攻撃もどこか緩さを感じさせるリズムがいい。前日の春風亭昇太師結婚の話もちゃんとネタにして、最後はお客からもらったお題で謎掛けを見事に2つ決めて、さっと帰る。いいねえ。●立川談幸『青菜』
僕にとっての「落語の標準」相変わらず出てくる人が全員ニコニコしていてチャーミング。いじらないのに噺全体どこを切っても立川談幸という、見事なまで楽しい落語。「植木屋はお前だろ!」で切れるところで大爆笑。こんな何回も聴いた噺が新鮮に聴けてしまう、笑わせてくれるのが芸の力。
●翁家喜楽・喜乃 太神楽
五階茶碗で鞠2つ挟むのはやっぱり凄い。輪を客席まで落としたのは衰えか、仕込みか。ヒザが太神楽だと耳にもいいよね。
●神田松鯉『東海道四谷怪談 発端 お岩誕生』
寄席の怪談は初めて。まあ、とにかく松鯉先生の語りの巧みさに酔いしれた。照明効果があったり幽太が出たりは寄席らしくていいけど(ビビりましたよ女性の悲鳴に)、そこに持っていくまでのサスペンス部分がもう生々しいし心持って行かれるし。白飯にあんなもんが落ちてくるのは反則だろう。怖い怖い。「せっかく炊いたのに!」と怒る飯炊き伝助も怖い。
松之丞ファンにも師匠の存在感見せつけまくりの一席。お見事。
というわけで10日まで。19時過ぎに入れば1500円という破格で聴ける。凄い。
椅子があるかどうかは保証しませんが(土曜は無理と見た)。