『シェアする落語』次回は7/7です。

2019年05月04日

進化する新作と最初から面白い新作 立川吉笑ひとり会 2019/05/04


先月から始まったひとり会の二回目。

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(写真撮影の許可出ました!)
会場 :  ラパン・エ・アロ(表参道)

立川吉笑『十徳』
立川吉笑『茶法』

仲入り

立川吉笑『八熊』
立川吉笑『カレンダー』

木戸銭 2,500円(予約)

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●立川吉笑『十徳』

前半は長い長い漫談。後輩と久しぶりに鍋をやって落語論になって……という話。お得意の数学的アプローチが面白い。
特に繋がりないけど十徳へ。聴くのは初めて。聴いた人から吉笑さんの十徳は面白いと聞いてはいたけど、本当に面白かった!吉笑さんならではのギャグはもちろんいろいろ入っているけど、そこまで大きな改作ではなく、むしろ吉笑さんが新作で見せる人間の描き方がこの噺にピッタリとハマっている楽しさ。

●立川吉笑『茶法』

二席続けてご隠居が登場するのが面白い。
この噺はだいぶ前にらくごカフェで聴いた記憶があるんだけど、こんなに面白かったっけ。以前より押しが強く、所作が大きくわかりやすくなったのかもしれない。ゲラゲラ笑ってしまった。また聴きたい。

仲入り



●立川吉笑『八熊』

ネタおろし?二回目なのか。ものすごく面白い!!これは傑作。
爆笑できる安部公房ってのは違うかな?自分の存在・個性を信じる八っつあんと「どうせ同じような職人なんだから代替可能」という熊さん。ものすごく深いテーマをきっちりと爆笑編にまとめ上げたのはやはり凄い。

終わったあと、吉笑さんは「病んでますね」と言っていたけど、それは作者でも演者でもなく、爆笑しながら聴いていた僕らの方だと思う。「かけがえのない自分が大切」という我ら自身がかかっている病について笑い飛ばす落語。ふっかいところでそれは古典落語とも接続している。『粗忽の使者』『粗忽長屋』とかね。まあそんなこと考えなくていいんだけど。考えすぎると何もできなくなるというのがこの日の二席目だったりする。

というわけで、また聴きたい。

●立川吉笑『カレンダー』

この噺は過去何回も聴いているけど、間違いなく今回が一番面白かった。『ぞおん』は去年夏の国立演芸場で完成した気がしたけど『カレンダー』もこれが完成形かなあ。油断しているとまた進化するかもしれない。
やはり、以前に比べて押しが強くなり、一つ一つの台詞がぼーんと胸を突いてくる。けっこう多い登場人物のキャラが立ってドタバタが楽しい。

そしてこれもまた僕ら自身の噺。平成だとか令和だとかね。

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高座から見えるこの時計が、ズレているかどうかなんて、わかんないよね。


というわけで冒頭の漫談含めて5席どれもめちゃくちゃ受けていたし、僕自身も大満足だったので、次回の前売買ってしまいました。



こちらもよろしくお願いいたします!!もうかなり埋まってきましたので、ご予約今のうちに是非!!


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m_shike at 22:32コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2019年05月12日 17:55
吉笑ワールドが濃くなりつつあるようですね。
2. Posted by 4k   2019年05月12日 19:10
ラジオのいい影響もあると思うのですが、確実にレベルアップしています。

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