『シェアする落語』次回は7/7です。

2018年04月22日

充実の日曜日 大人の日曜日 第96回 柳家わさび 2018/01/28


『シェアする落語』ご出演いただくことが決まって、ちょっと小さな会でもわさびさんを聴きたくなって。初めて伺った祐天寺花みずき。寒い寒い日でした。




柳家わさび『粗忽長屋』
柳家わさび『ぼたもち小僧』
愛七 俗曲

仲入り

柳家わさび『幇間小僧』




花みずきはちょいとお洒落な小料理屋さん。そんなに広くない2階スペースの、テーブルをどかして席を作るとちゃんとした落語会会場になる。ちょっと不思議なくらい。定員30人弱くらいだろうか。

●柳家わさび『粗忽長屋』
名古屋のテレビ局主催の落語会で成金メンバーと共演してすべった。向こうは受けてた。先輩扱いされないなどなど愚痴っぽい面白いまくら。特大号の若手大喜利でトップ取って地上波笑点でしっかりと露出しているわさびさんのほうが成金より売れてるんじゃないのと思いつつ、実は売れたほうが愚痴をコンテンツ化しやすいのね。西原理恵子しかり、神田松之丞しかり。

噺は一週間前に「そうだじゅげむきこう」で聴いた時とそんなに変わってないと思うけど、距離が近いのでひとりひとりの人物がよりクッキリ感じられて、より楽しめた。


●柳家わさび『ぼたもち小僧』
これは素晴らしい。江戸の商家の噺なのに、なんとも言えぬほのぼのした民話的な味わい。そして滑稽噺なのにどこか『按摩の炬燵』のような寂しさも感じられる。圓朝全集の小咄をわさびさんが自ら改作したものらしい。

広瀬和生の「J亭を聴いた」(平成29年9月分)<87>| 落語「J亭」 | サンケイリビング新聞社のエンタメサイト「舞台袖より愛をこめて」

大師匠の柳家小満ん師の香りも感じる。なんだろう。この不思議さ。たわいもない噺なのにね。また聴きたいなあ。


●愛七 俗曲
この会のプロデューサー。出演者が豪華絢爛な『ぎやまん寄席』を開催されている。とにかくマルチに活躍されている方のようで、名前もなんかいっぱいある

落語界のお噂、思い出話を挟みつつの三味線弾き語り、結構でした。この規模の会に三味線が入るとほんと贅沢な感じがする。


仲入り


●柳家わさび『幇間小僧』
こちらも一週間前に「そうだじゅげむきこう」で聴いた噺だけど、後半の保育園のシーンがやけに切なく感じられた。こういう噺は「切ないところはちゃんと切ない」ほうが笑いも強くなる気がする。
といってもわさびさんが何かを変えたというより、二回聴いたこちらの味わい方が変わったのではないかなと。もちろん、距離が近くなってわさびさんの繊細な人物描写がよりリアルに伝わってきたせいもある。


終演後は座席を宴会用に並べ替えて打上げ。常連の方々がてきぱきと事を進めて素晴らしい。
わさびさんとは席が遠くてほとんどお話しできなかったけど、いろんな落語好きの方と飲めてこれまた楽しい。料理もおいしかったし。


なかなかに素敵な日曜日を過ごさせていただいた。


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m_shike at 21:30コメント(4)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2018年04月29日 17:14
わさびさんは地道に固めてきて今がある気がする。 震災がなかったらまた違ったのかもしれない。
2. Posted by 4k    2018年04月29日 19:01
今インタビューまとめてますが、地道ですよほんと。頭が下がります。
3. Posted by まあこ   2018年05月05日 22:50
わさびさんの会は、女性客が多くて、わさびさん、こんなに女性に人気あるの?とびっくりします。
4. Posted by 4k    2018年05月05日 22:55
本当にそうですよね。
そのうちまた書きますが『月刊少年ワサビ』では、女性が確かに多い。けれど爺さんもおっさんもしっかりいて、要は客層が幅広いって気がしました。

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