2017年05月20日
朝橘一代記!と新真打の貫禄 五代目圓楽一門会両国寄席 四月九日目 三遊亭朝橘真打昇進披露 2017/04/09
あと2回くらい行きたかったこの芝居、個人的にはこの日がラスト。
三遊亭じゃんけん『寄合酒』
三遊亭楽天『からぬけ』
三遊亭楽市『鵜飲み』
三遊亭上楽『宗論』
立川志遊『花見酒』
三遊亭とん楽『鶴の恩返し』
三遊亭圓橘『小言幸兵衛』
仲入り
口上 愛楽(司会) 上楽 朝橘 圓橘 志遊 楽市
玉川太福『朝橘一代記』(曲師・玉川みね子)
西ゆかり マジック
三遊亭朝橘『転宅』
●三遊亭じゃんけん『寄合酒』
良いです。このまま順調に成長して、師匠・兼好師のスタイルからどう変化していくか楽しみ。
●三遊亭楽天『からぬけ』
まずまず。時間気にしたんでしょうね。短い。
●三遊亭楽市『鵜飲み』
なんだかポイントのはっきりしない漫談のようなもの。何処から面白くなるのだろうと思ったら終わった。
●三遊亭上楽『宗論』
ネタ帳みたのかなあ。
日か違うとはいえ、道楽師の完コピの噺を、同じ芝居で二日目に道楽師が掛けた後にやるのは技術不足がバレるだけ。結構毎日来てる人、いるよ?
●立川志遊『花見酒』
やっとここで落ち着く。志遊師はほんといいですねえ。ふんわりとまあるい語り口が優しい。
花見の呑気さに実に合う。
●三遊亭とん楽『鶴の恩返し』
この方の素人っぽい口調は好きではなかったがこの日はうまく逃げた。連作の小咄をポンポンつないでちゃんと笑い取って終了。よかった。
●三遊亭圓橘『小言幸兵衛』
似合いますよねえこういう噺が。「弟子にうるさい自分」を自分で茶化しているような。楽しかった。
仲入り 振舞い酒いただきました。
●三遊亭愛楽(司会) 上楽 とん楽 朝橘 圓橘 志遊 楽市 口上
まずここに、この日出番がないはずの愛楽師が司会やっていることにご注目いただきたたい。慣例に従えば「この日出番のある真打」がやるわけですよ。まあ、そういうことですよ。
その辺ばらしつつ愛楽師「それでは愚にもつかない若手真打二人から」と紹介。素晴らしいフレーズですねこれは。
ところが若手真打の口上があまりにもひどい。愛楽師がせっかく期待値下げたのにこれをはるかに下回るという。どうでもいいことを長々と。あと謎掛けくらいちゃんとやろうよ。自分から始めたんだからさ。
若手じゃないほうの真打も、すぐ後に出てくる特別ゲストの出し物のネタバレをやってしまう失態。師匠あなた聴いてましたよね前に、パーティの席で。
グダグダするなかで、志遊師はきちんとして笑いもとって、愛楽師も圓橘師もほっとしたりお礼したり。
圓橘師は明らかにおカンムリで、それは表情に目いっぱい出ていたが、最後に「今日が一番ひどかったね」と言っちゃった。
まあ、落語協会・芸協の披露目だと幹部クラスでないと口上には出ないんだし、愚にもつかない二人をそもそも上げてはいけないのではないかと。両国亭狭いんだし。司会・本人・師匠・ゲストの4人でいいじゃないですか。
●玉川太福(曲師・玉川みね子)『朝橘一代記』
ついに出ましたよ。傑作新作浪曲。
これね、実は朝橘師真打昇進披露パーティの余興として披露されていたのですよ。
ええ、あたくし末席を汚しておりました。
あまりにも素晴らしい出来で、パーティご来席の皆々様、特に円楽師・鳳楽師・ゲスト圓丈師などなど大看板が大興奮。圓橘師はその場でご祝儀。拍手の長いこと長いこと。
この傑作を今回限りの掛け捨てにするのはもったいないなと、ずっと思っていたのですよ。
朝橘師の依頼を受けてご本人に取材をし、おそらく膨大な情報の中から「弟子入り」の経緯にピタリとフォーカスし、笑いと涙のぎっちり詰まった見事な師弟愛物語を作り上げた。みね子師匠の三味線もまたグルーヴィーで素晴らしい。
いや、号泣している人いましたよ。ほんと。
落語寄席の、それも真打昇進披露の席で浪曲が掛けられることの意義もとても大きい。素晴らしい快挙です。
伝説に立ち会えたことの幸せよ。
●西ゆかり マジック
浪曲も落語も披露目も特に関係なく、自分のペースで自分の芸。良いと思います。
●三遊亭朝橘『転宅』
恒例のお祝いメール読み上げからスタート。この日も受けていた。
噺のほうは、特に大きく変えたところもなく、今まで通り面白い転宅なのだけど、どこかに余裕が感じられて、今までよりさらに安心して自分の心を預けられる頼もしさが増している。特に、やっと計略に気が付いた間抜けな泥棒の表情は、以前にも増して爆発的に可笑しい。ここだけでこの噺を聴く価値がある。
そして落語に満足した後に、さっき聴いた『朝橘一代記』がまた思い出されて、この落語家が面白い訳を実感する。なんともいい余韻。
司会に愛楽師を、特別ゲストに急遽太福さんを呼んだのはおそらく朝橘師。
当初予定の顔付けから、ガラッと変わった。
こういう差配ができるのが真打。頼もしい。
良いです。このまま順調に成長して、師匠・兼好師のスタイルからどう変化していくか楽しみ。
●三遊亭楽天『からぬけ』
まずまず。時間気にしたんでしょうね。短い。
●三遊亭楽市『鵜飲み』
なんだかポイントのはっきりしない漫談のようなもの。何処から面白くなるのだろうと思ったら終わった。
●三遊亭上楽『宗論』
ネタ帳みたのかなあ。
日か違うとはいえ、道楽師の完コピの噺を、同じ芝居で二日目に道楽師が掛けた後にやるのは技術不足がバレるだけ。結構毎日来てる人、いるよ?
●立川志遊『花見酒』
やっとここで落ち着く。志遊師はほんといいですねえ。ふんわりとまあるい語り口が優しい。
花見の呑気さに実に合う。
●三遊亭とん楽『鶴の恩返し』
この方の素人っぽい口調は好きではなかったがこの日はうまく逃げた。連作の小咄をポンポンつないでちゃんと笑い取って終了。よかった。
●三遊亭圓橘『小言幸兵衛』
似合いますよねえこういう噺が。「弟子にうるさい自分」を自分で茶化しているような。楽しかった。
仲入り 振舞い酒いただきました。
●三遊亭愛楽(司会) 上楽 とん楽 朝橘 圓橘 志遊 楽市 口上
まずここに、この日出番がないはずの愛楽師が司会やっていることにご注目いただきたたい。慣例に従えば「この日出番のある真打」がやるわけですよ。まあ、そういうことですよ。
その辺ばらしつつ愛楽師「それでは愚にもつかない若手真打二人から」と紹介。素晴らしいフレーズですねこれは。
ところが若手真打の口上があまりにもひどい。愛楽師がせっかく期待値下げたのにこれをはるかに下回るという。どうでもいいことを長々と。あと謎掛けくらいちゃんとやろうよ。自分から始めたんだからさ。
若手じゃないほうの真打も、すぐ後に出てくる特別ゲストの出し物のネタバレをやってしまう失態。師匠あなた聴いてましたよね前に、パーティの席で。
グダグダするなかで、志遊師はきちんとして笑いもとって、愛楽師も圓橘師もほっとしたりお礼したり。
圓橘師は明らかにおカンムリで、それは表情に目いっぱい出ていたが、最後に「今日が一番ひどかったね」と言っちゃった。
まあ、落語協会・芸協の披露目だと幹部クラスでないと口上には出ないんだし、愚にもつかない二人をそもそも上げてはいけないのではないかと。両国亭狭いんだし。司会・本人・師匠・ゲストの4人でいいじゃないですか。
●玉川太福(曲師・玉川みね子)『朝橘一代記』
ついに出ましたよ。傑作新作浪曲。
これね、実は朝橘師真打昇進披露パーティの余興として披露されていたのですよ。
ええ、あたくし末席を汚しておりました。
あまりにも素晴らしい出来で、パーティご来席の皆々様、特に円楽師・鳳楽師・ゲスト圓丈師などなど大看板が大興奮。圓橘師はその場でご祝儀。拍手の長いこと長いこと。
この傑作を今回限りの掛け捨てにするのはもったいないなと、ずっと思っていたのですよ。
朝橘師の依頼を受けてご本人に取材をし、おそらく膨大な情報の中から「弟子入り」の経緯にピタリとフォーカスし、笑いと涙のぎっちり詰まった見事な師弟愛物語を作り上げた。みね子師匠の三味線もまたグルーヴィーで素晴らしい。
いや、号泣している人いましたよ。ほんと。
落語寄席の、それも真打昇進披露の席で浪曲が掛けられることの意義もとても大きい。素晴らしい快挙です。
伝説に立ち会えたことの幸せよ。
●西ゆかり マジック
浪曲も落語も披露目も特に関係なく、自分のペースで自分の芸。良いと思います。
●三遊亭朝橘『転宅』
恒例のお祝いメール読み上げからスタート。この日も受けていた。
噺のほうは、特に大きく変えたところもなく、今まで通り面白い転宅なのだけど、どこかに余裕が感じられて、今までよりさらに安心して自分の心を預けられる頼もしさが増している。特に、やっと計略に気が付いた間抜けな泥棒の表情は、以前にも増して爆発的に可笑しい。ここだけでこの噺を聴く価値がある。
そして落語に満足した後に、さっき聴いた『朝橘一代記』がまた思い出されて、この落語家が面白い訳を実感する。なんともいい余韻。
司会に愛楽師を、特別ゲストに急遽太福さんを呼んだのはおそらく朝橘師。
当初予定の顔付けから、ガラッと変わった。
こういう差配ができるのが真打。頼もしい。
コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2017年05月20日 17:16
コマ不足の時の圓楽一門は、ちょっと困る時がありますね。
2. Posted by 4k
2017年05月21日 09:07
四人上がればいいと思うんですよねえ。口上なんて。