2016年08月27日

色ボケと癇癪と粗忽 小太郎とうとう独り 2016/08/07


小太郎さん。ますます、いいです。
IMG_0578
(撮影:四家正紀 ※開演前に撮影)


柳家小太郎『いもりの黒焼き』
柳家小太郎『かんしゃく』

仲入り

柳家小太郎『粗忽の使者』 


開演前のわずかなお時間ををお借りして、宣材写真を撮影させていただきました。


●柳家小太郎『いもりの黒焼き』
観たばかりのシン・ゴジラからまくらを。
gozi
そんなに見るつもりはなかったけど観てみたら面白かったと。

噺は米朝師の得意ネタ。小太郎さん経由の橘也さんの高座で聴いたことがある。ネタ交換したそうで。
落ちまで変えて徹底した爆笑ナンセンスに作り替えた橘也さんに対して、こちらは米朝リスペクトにあふれた、どこか優しい感じがする演出。まあでも、色ボケ男のドタバタですから、そこは小太郎さんらしい小気味よさもしっかりと。


●柳家小太郎『かんしゃく』
この季節の噺。これ、難しいですよね。
怒りんぼ社長は少しでもやりすぎると怖くなっちゃうし、軽いと嫁が逃げる理由がない。このあたりの加減がとてもいい感じ。小太郎さん自身の可愛らしさ・さわやかさが、激怒をいい感じに軽く落ち着かせる。
このあたりの味わいは、またキャリアを積み重ねる中で変わるんだろうな。


仲入り


●柳家小太郎『粗忽の使者』 
出ました大好きな噺。
留っ子がもうはまりすぎ。留っ子ってこんな顔してたんだろうなって思わせるようなはまりっぷり。でもジブジブの侍も三太夫も悪くない。こっちはもうきっちりと作ってある。
オーソドックスな構成でくすぐりもあまり増やしてないのに、人物描写・台詞回しだけできっちり笑いをとれるのがいい。留っ子を呼び出すところと尻つねりで、ゲラゲラ笑えて楽しかったー。

もうね。明らかにいま上り調子。
確かなテクニックがちっとも嫌味にならず、登場人物一人一人が生き生きと愚かで愛しい。落語はこうでなくっちゃね。


というわけで、いい時期にお声かけることができました。
ぜひおいでください。 今のうちに聴いておけば、これからその熟成を長ーく楽しむことができるのです。

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ご予約、心よりお待ち申し上げております。


m_shike at 20:30コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2016年08月28日 00:10
なかなか難しいネタをやっておられますな。
2. Posted by 4k    2016年08月28日 09:35
はい、でも飄々と語り切っちゃうのが小太郎さんの良さだと思います。

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