2016年07月24日

心意気を感じる大ネタ二席!囀や滴り 三遊亭好の助 2016/07/23


三遊亭好の助さんは、もっとじっくり聴いてみたいと思っていた。
じっくり聴くのにふさわしい会場「囀や」の、しかも土曜開催。

予約入れて行きましたよ。
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三遊亭好の助『ちきり伊勢屋』

仲入り

三遊亭好の助『文七元結』
 

●三遊亭好の助『ちきり伊勢屋』
実はこの噺を生で聴くのは初めて。圓生師のイメージが強い。

で、どうだったかというと、実に、実に良かった!

全くの私見だが、好の助さんは腹が座っているというか、たいていのことでは動じないという雰囲気がある。そして、独自の美学というか心意気が芯にありながら、それを見せびらかさない。見せびらかさないけど噺にはしっかり込めている。

特に、再会した伝次郎に羽織も着物もホイホイあげてしまおうとする(追い剥ぎにあったなんて言わない!)幇間、これがもう本当に僕のお気に入り。贔屓にしたい。
金にも命にも固執しない伝次郎の了見もまた素敵。
で、またこれが好の助さんの口調に実に合う。

そしてまるっきり無駄がない。通しでやったのに聴く方に負担が残らない。満足は残る。

実にいいものを聴いた。


仲入り


●三遊亭好の助『文七元結』
小痴楽さんに「なに掛けるんですか」と聞かれてついこの二席を出しちゃって、仕方なくやることにしたと。「あまり稽古してないんです」と、なぜか梗概をほぼ全部喋っちゃう。
で、改めてちゃんと最初から。

これがまた良かった。

過剰な演出はできるだけ避けて、不必要な重さは全部カット。自然に笑えるくすぐりを入れて、さらに一席目とネタがついている部分をわざとクローズアップして大爆笑。無駄なものは何もない。尺も(ちゃんと確認していませんが)短い。そして大満足。

 こちらも、実にいいものを聴いたなと。

終演後の解説?はあってもなくてもいいけど、仰ることは十分理解できた。


これまで『能狂言』『掛川宿』など好の助さんの好演には何度か出くわしているが、今回はほんと、僕の好み(のひとつ)にピタリと合った落語で、いやあ、楽しかった。

まあ、落語の感想をブログに載せるなんて野暮なことをする客は、ひょっとしたら好の助さんは好きではないかもしれないけど、だとしてもそこはまあいいや。伊豆のわさびの片思いでも(それ、違う噺)。

また土日にやってくれないかなあと。 

※ちなみに、囀やさんにお伺いしたのは二回目だけど、きれいで程よく小さくて、とてもいい会場です。座席数少ないから行くときは是非ご予約を。
 
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ブッチャーのフォーク。|囀やのブログ



m_shike at 19:48コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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