2016年06月19日

変幻自在 柳家小太郎とうとう独り 2016/06/04


前からね、小太郎さんの独演会には行きたいと思ってましてね。



柳家小太郎『普段の袴』
柳家小太郎『お見立て』

お仲入り

柳家小太郎『百物語』


落語協会2Fはぎっしり。

●柳家小太郎『普段の袴』
いつも通りのダブルピースに、客ほぼ全員がダブルピースで応じる。小太郎さんの第一声は「気持ち悪い」とニヤリ。

まくらでは北海道の仕事での自販機ハンバーガーの話が面白い。噺は侍にやや重さが足らない気がしたけど、八がややオーバーアクション気味で圧倒的に面白い。これから磨いたら相当な売り物になると見た。


●柳家小太郎『お見立て』
なぜか若手がやりたがるこの噺、小太郎さんの喜助は割とノーマルだが、花魁の悪知恵の回りっぷりに圧倒されているところがなんか面白い。杢兵衛大尽はもう迫力満点。前列の端のほうから見ていたので、何か言うたんびに小太郎さんの小さな身体がぐっと大きくなって斜め前に乗り出してくるのがおかしくてしょうがなかった。 


お仲入り


●柳家小太郎『百物語』
明かりを落として、現代を舞台にした新作怪談。かなり前から掛けていてファンにはおなじみらしい。
ひとりが一つ話をするたびに蝋燭を消していく『百物語』の構造を巧みに取り入れて、これを地語りとともに進めていく構成が素晴らしい。若い男たちひとりひとりがとても生き生きと描き分けられているあたりが落語としてとてもいいなあと思う。『寄合酒』『酢豆腐』みたいな楽しさがある。

そして何より、ちゃんと怖い。これはいい。もっと暑くなってから、もう一回聴いてみたい。


多彩なテクニックと噺の構成力を持ち合わせながら、決してそれを見せびらかすことなく、スタイルを押し付けることもなく、とても柔らくて楽しい落語を聴かせてくれる小太郎さん。次行ったときはどんな噺を聴かせてくれるか、とても楽しみ。

 


m_shike at 18:15コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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