『シェアする落語』次回は7/7です。

2015年11月24日

8人の個性大爆発! 福袋演芸場「TENプレゼンツ福袋」2015/11/23


とある方に「こんな企画あるんですよ」と教えてもらって。
(自分としてはかなり)早起きして池袋。

すっごい面白かった。教えてくれた方に感謝。

前々から福袋もTENも気になっていたのではあります。

桂三木男・三遊亭時松 前説

柳家花ん謝『権助提灯』
三遊亭時松『寝床(上)』
柳家ろべえ『寝床(下)』
古今亭駒次『We are イディオッツ』

仲入り

柳亭こみち『町内の若い衆』
鈴々舎馬るこ『双蝶々小雀長吉』
古今亭志ん八『笑いの身代金』
桂三木男『九州吹き戻し』
開場ちょっと前に行ったら、もう超満員。何とか座席確保。
凄い熱気で、途中で冷房入りました。
 


●三遊亭時松・桂三木男 前説
お二人ラフなかっこで出てきて趣旨説明。
TENは2003年入門の10人によるユニットで、らくごカフェなどで結構前から会を開いている。
古今亭文菊師が抜擢で真打となり、柳家さん若さんが福袋演芸場に入っていない(よくわからないけどそういうものらしい)ので、今回は8人で。
時松さん「ハチヨンはつぶす。成金とは目を合わせない」ははは。
一人当たりの時間が短いのに三木男さん『九州吹き戻し』なんて……。なんて話をしているうちに花ん謝さん強制入場「もうやるから」。二人が引っ込む。


●柳家花ん謝:権助提灯
座った後に出囃子が鳴る「遅い」。
まくらの鬼〆さんの物真似がツボで爆笑。
噺もまあ、クスグリがそれはそれは面白いんだ。最初から最後までずーっとゲラゲラ笑った。


●三遊亭時松:寝床(上)
いきなり暴挙。長屋の連中を全員TENのメンバーに変えて楽屋話炸裂。
ろべえは……で来れない。
三木男はサバゲーで来れない。
こみちは臨月で来れない。
駒次は青函トンネルに行っていて来れない。
花ん謝はミカン畑の仕事で来れない。
最後、高座の降り方も含めてもう爆笑。


●柳家ろべえ:寝床(下)
嫌そーな顔して登場。「あのね、リレーなんです。打合せしたんです」と、してやられたと愚痴ったところで、時松さんのオリジナルキャラをちょっとは引き継ぎつつ、ノーマルな寝床へさっと戻して語る。
久しぶりのろべえさんは、ますます押し出しが強くなっていい感じ。師匠・喜多八師の良いところをもらっている気がする。バーンとテンション上げるところがとても好き。


●古今亭駒次:We are イディオッツ
情報源はテレビだと駒次さん。
たまたま見ていたチアリーディングの番組からつくりましたと噺へ。
これまた凄まじい駒次ワールドは、誰にでもわかるベタな設定からギャグをバンバン積み重ねて「無駄にドラマチック」。好きだなあ。こっちも最初から最後まで笑いっぱなし。 
『ビール売りの女』といい、駒次さんの新作は女性が戦う噺が面白い。
しかしこのチーム名、よく考えたなあ。


仲入り


●柳亭こみち『町内の若い衆』
もうね、来月生まれるのにギッチリ仕事なんだって。袴だと目立たないから、横歩きで上がると目立たないから直前まで黙っていたんだって。凄いな。

人物の描き分けが鮮やかな、しっかり安定した芸の上でこんなことされたら面白くないわけないじゃないですか。参りました。

喜多嶋舞って、あなた、そんな。


●鈴々舎馬るこ『双蝶々 小雀長吉』
こちらはパパになったばかりの馬るこさん。さらっと「うち一か月で」とまくらに入っちゃうからおめでとうも拍手もできず。ま、時間なかったのかな。
で、噺のほうは料理がうまかった。地噺の地を隠居と八のやり取りに差し替えて、元の双蝶々とは違う面白さに持っていった。たぶん馬るこさんの工夫だろう。新鮮。滑稽を含みながら、怖いところもちゃんと。


●古今亭志ん八『笑いの身代金』
 この人の新作も独特ですわなあ。好きですよ。ぐにゃっとた感触が残る。持ち時間9分で世界をひとつしっかり作ってさっと帰る。けっこう見事だと思うよのよ。


●桂三木男『九州吹き戻し』
出ました大ネタ。「今では雲助師系と家元・談志系があって、前者は菊志ん師・後者は談春師、違う流れで小満ん師くらいしかやり手がいない。なぜかと言うと面白くない」と説明。三木男さんは雲助師に教わったけど家元にも可愛がられていたので、落ちは談志型でやると宣言。
地語りのリズムがまだつかめてないけど、台詞のところはなかなかに聴かせる。何よりこんなやりにくい噺にチャレンジする心意気がいい。心意気が伝わってくる。これから年月かけてものにしてほしいなあと。


てなわけで、休日の午前中に8人も聴けてみんな面白い!みんな違う!
素晴らしいですね。大満足です。またやってほしい企画です。

らくごカフェのTENにも行きたいなあ。


151123ten
 

m_shike at 09:00コメント(2)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2015年11月24日 12:43
駒次さんの「それ〜!」っていうのが好きだったりする。
戦う女子が好きなんでしょうかね。
2. Posted by 4k    2015年11月24日 22:52
いかにもな感じの「女子」が凄くうまいんですよね。ほんと才能あると思います。

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