2015年09月06日

行く夏を惜しんで爆笑 三遊亭橘也 発情期VOL.8 2015/08/31


橘也さん。独演会を聴くのは初めて。
圓橘の会での熱演を聴いていたので、期待大。

 

●三遊亭橘也『粗忽の使者』
●三遊亭橘也『茄子娘』

お仲入り

●三遊亭橘也『かんしゃく』
 

●三遊亭橘也『粗忽の使者』
長いまくらがまず面白い。「暇な夏と甲子園」「二世落語家が話題」と、なんだったっけな、噺に入れるのか心配になるほど面白い。

で、噺がまた、ニンに合っているというか、絶好調。大好きな話をこんなに面白くやってくれてありがとうって感じ。留っ子の軽さ、三太夫の困惑、ジブ侍の粗忽、キャラとその動きが見事なもんです。また聴きたい。


●三遊亭橘也『茄子娘』
「さっきの噺のサゲは……」2種類あるけどどっちがいいか、みたいな話。まあそっちで決めてもらえばいいけど、僕は「屋敷を出るとき」入れてる方が好きです。入れないなら前の台詞のあとのタイミングをピタッと合わせて欲しいかな。
「ほんとは『目黒のさんま』やりたかったけど、秋の噺のあとに夏の噺二つというのもどうかと思いまして」なるろと。

さてこちらの噺、円楽一門会に伝わる(円楽師の元弟子の放送作家の方が書いた、だっけな?)台本があって、ほぼそのまま覚えてやっていると。前半、地噺だからと脱線し過ぎ。だけどその脱線が面白いから困ったもんだ。

入船亭扇橋師のネタとして有名ですが生で聴いたのは初めてで、面白いですねえ。身体の大きな橘也さんが美しい女性をさも美しく儚く演じてくれるところが、落語を聴く愉しみというやつで、これが噺のバカバカしさにつながるわけですね。


お仲入り


●三遊亭橘也『かんしゃく』
ネタおろし。
春風亭小朝師が「声の使い方を学ぶ最高のお手本」として挙げている八代目桂文楽の得意ネタ。
柳亭燕路師に稽古付けてもらったそうで、その細かな指導に感動したそうな。
なんとも難しそうなネタでありますが、とても初演とは思えない完成度でびっくり。特に嫁の父親がいい。社長がちょっと怖すぎる(というか、重すぎる)気もするけど、これからさらに磨いていけば、もう立派な持ちネタでありましょう。


テイトの小さなスペースでのひとり会、いつもにも増して饒舌な橘也さんを楽しむことが出来た。
多少の脱線も気にならない上り坂の芸。

どうせ注目することになります。橘也さん聴くなら、今ですよ。


(ただ、サゲたあとはあんまり喋らないほうが僕好みではあります)

 

m_shike at 22:57コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2015年09月13日 00:57
橘也ざんは、一度ゆっくりと見たいですね。
2. Posted by 4k    2015年09月13日 23:17
> 橘也ざんは、一度ゆっくりと見たいですね。

隔月でこの会やって、あと好の助さんと二人会やってますね。もっとみんな橘也さんに仕事させてほしいです。

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