2015年07月18日
落語が好きだと言いたい同志 シェアする落語 第10回 立川寸志 2015/07/11
まずはご常連さんのインスタグラムから。
四家正紀『前説』
立川寸志『幇間腹』
立川寸志『応挙の幽霊』
仲入り
立川寸志・四家正紀『シェアタイム(対談)』
立川寸志『佐野山』
●四家正紀『前説』
相変わらずときどき語尾を飲む癖が直らない。あと毎回同じこと言い過ぎる。でもまあ、そこそこに笑いは取れて、会場あったまったんで、よしとします。
ただし笑いが取れたのは、寸志さんがメクリ忘れてきたからです(笑)なので今回のメクリはずっと『シェアする落語』のまま。
●立川寸志『幇間腹』(たいこ腹)
相変わらずときどき語尾を飲む癖が直らない。あと毎回同じこと言い過ぎる。でもまあ、そこそこに笑いは取れて、会場あったまったんで、よしとします。
ただし笑いが取れたのは、寸志さんがメクリ忘れてきたからです(笑)なので今回のメクリはずっと『シェアする落語』のまま。
●立川寸志『幇間腹』(たいこ腹)
「只今ご紹介に預かりました"シェアする落語"と申します」ぶははは。今回配布したお土産パンフや寸志さんの俳句入りブロマイドなどをご紹介するまくらをふりつつ、「なぜ幇間いなくなったのか」という振りで幇間を一気に現代に引き寄せる。何度も同じこと言うがこういう工夫が寸志さんの真骨頂。一八はややクラシカルで調子の良さは抑えめながら、テンポの良さで笑いをかっさらっていく。
これ「古典スタンダードナンバーに寸志さんらしい味付けをした噺」という四家のリクエストにおこたえいただいた演目。
●立川寸志『応挙の幽霊』
何とネタおろし。これがまた凝った構成で、一瞬、人情噺に仕立てるのかなと思ったら、突然登場した幽霊があまりにも自意識過剰。なんとなく80年代後半から90年代頭のバブル期にこういうバカ女いたよなという不思議な懐かしさなかでも秀逸な「〜〜たい、そして、〜〜」(←ネタ割らない配慮)というセリフに、楽屋で笑いを押し殺すのに苦労した。これ「古典スタンダードナンバーに寸志さんらしい味付けをした噺」という四家のリクエストにおこたえいただいた演目。
●立川寸志『応挙の幽霊』
なんにせよネタおろしですからね。このまま練ったら強力な武器になりそう。
仲入り
●立川寸志・四家正紀『シェアタイム(対談)』
本当はもっと「これからの寸志」の話に振りたかったんだけど、寸志さんを覚えてもらうためにはやはり「なんでまた遅い入門」の話しないといけなくて、それには寸志さんの少年時代から掘り起こさないといけなくて。結局時間切れっぽい感じでしたが、寸志さんかなり突っ込んだ話をしてくれたので、まあまあ好評だったようです。
途中、入船亭扇橋師逝去のニュースが流れ『応挙の幽霊』は何かのめぐり合わせなのかな、なんて話も。
『の・ようなもの』の扇橋師、好きだったなあ。
写真撮影コーナーで『野ざらし』のさいさい節をやってもらったのは我ながらファインプレー。ノドの良さにみなさんびっくりでしたでしょう。さいさーいさいっと。
●立川寸志『佐野山』
最後は「ハートフルな噺」ということで、前座最後の会で掛けていたのを聴いて感動したこの噺をリクエスト。出囃子が『外記猿』だったことに気が付いた人はニヤッとしたかもしれない。はい、桂文字助師直伝なんですね。ここでも寸志さんのアレンジがズバリはまっている。もともと講談『寛政力士伝』のなかのひとつで、演目は佐野山でも主役はあくまでヒーロー・谷風なわけです。
そこを寸志さんは、アンチヒーロー佐野山の心理描写と「なりのちいさい佐野山ファンの酔っ払い」を出すことで、 落語らしい「決してヒーローではない、われら自身のはなし」に変えてしまう。
みんな、悔しい思いをしたこともあるし、口先だけの同情に腹を立てたことも、本物の応援に勇気づけられたことも、多分あるんだ。
客席では、涙を流す人もいらしたとも聞いている。
この噺で良かった。
……というわけで、 数々失敗反省点あれど、寸志さんの集客努力(毎日のようにツイートしていただいてほんと有難かった)と当日の大熱演のおかげで、多くのお客さんからご満足のお声をいただいた。
何よりも、自分の好きなものを、他の方にも好きになってもらえた手ごたえがある。有難い。
寸志さん、ご来場の皆さん。スタッフ・ボランティアの皆さん。ありがとうございました。
ちなみに終演後の懇親会では初の試みということで、僕と寸志さんで裏トークをやったんですが、ここに書けるような話は全くございませんでした。20人弱の人がいて、内容について誰も何も触れてません。ふふふ。すみません、落語が好きで、落語が好きだと言いたい、そんな「同志」なのです。僕と寸志さんは。
この日のために僕と寸志さんの間で、いったい何通のメールがやりとりされたことか!
いろいろ大変だったけど楽しかったー!
次回は12月でございます。ご案内はまた別途。
コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2015年07月19日 10:01
寸志さんには、人を呼び寄せるような力を感じますね。
“応挙〜”は一回聴きたいです。
“応挙〜”は一回聴きたいです。
2. Posted by 4k
2015年07月20日 09:54
明るさとリズムと研究心が客を引き付けるのだと思います。応挙の幽霊は実に凝ったこうせいでありながら、まだまだ改良の余地がありそうで楽しみです。