2014年06月29日

館林は今年も豪華 第6回メセナ落語 立川談四楼・笑福亭鶴瓶 二人会 2014/06/28


館林市セント・メセナの会主宰の落語会にご招待いただくのはこれで4回目。有難いことです。今年は市制施行60周年記念という事で、おそらく日本一忙しい落語家の登場。


談四楼鶴瓶ポスター


やっぱり大人気で、会場には開演かなり前から長ーい行列。お年寄りも多いから大変。
今年はやや上の方の席に陣取ってみた。傾斜がかなりあってやや見下ろす感じに。

立川寸志『やかん』
立川談四楼『三年目』
笑福亭鶴瓶『ALWAYS お母ちゃんの笑顔』 

仲入り

笑福亭鶴瓶『青木先生』
立川談四楼『ぼんぼん唄』
 


●立川寸志『やかん』
この館林でも、もうお馴染みの顔になったであろう寸志さん。500名以上超満員の客の前でも物怖じなんぞするわけもなく、ネタは無学者かと思ったらそのままやかんへ入っちゃった。
講釈がほんとに楽しそう。客席も大喜びで見事な開口一番。


●立川談四楼『三年目』
まくらでこの会のプロデューサーとして鶴瓶師の紹介から、結婚式にまつわるエピソード。初めて聴く話も多くて既に笑い転げる。噺の方はもう抜群の安定感。そういえば大きな箱で談四楼師を見るのは久しぶりだけど、遠くから観てももちろんしっかりと楽しませていただく。
そして一方で、北澤八幡の、あの手頃な広さの空間で、目の前の談四楼師を堪能できる贅沢さも、また感じる。

 
●笑福亭鶴瓶『ALWAYS お母ちゃんの笑顔』 
実は鶴瓶師の落語は初めて。
第一印象は「さらっとしてるなあ」。僕にとっては、上方落語というと、どうしても説明過剰、
まくらこそテレビでよく見た師のトークのあの感じだけど噺は本当にサラッとしている。そして余計な間を残さないでスイスイ進めていくのもとても心地よい。

膝かくしがちゃんと五枚笹で、カッコいいですね。上の方の席だったので見台も良く見えてなかなか新鮮。


仲入り


●笑福亭鶴瓶『青木先生』
こちらも有名な師の私落語。噂には聞いていましたが傑作ですなあ。単純な噺が単純に聞こえない。キャラクターがしっかりと確立されていしてしかも無駄な説明が一つもない。無駄な間もない。「先生」のキャラにわずかに六代目松鶴の香りも感じられて実に楽しい高座。およそ日本中のどこでも使える強い強いネタ。やはり全国区の売れっ子とはこういうものなのかもしれない。
 
 
●立川談四楼『ぼんぼん唄』
爆笑のあとは談四楼師のしっとりとした人情噺。 きめ細やかな演出は大きな箱でもしっかりと観客一人一人に届く。細かい時代背景も事前のさりげない仕込みで誰にでもわかる。すべての客に伝えていく落語。

いまだ、多くの人が不妊に悩み、治療に莫大なお金を使ったり「妊活」のために長期休暇まで取る人もいる。こんないい噺が、談四楼師が手掛けなかったら埋もれたまんまだったのだというから、なんとも。

僕の希望としては、古今亭の誰かが談四楼師からこの噺を引き継いでほしいんだよなあ。大きなお世話だとは思うけど。隅田川馬石師なんてどうでしょうか。


談四楼鶴瓶
 
というわけで、地元館林の皆さんに交じらせていただいて、今年も堪能させていただきました。
ありがとうございました。


※過去の「メセナ落語 立川談四楼(館林市三の丸芸術ホール)」

 

m_shike at 21:07コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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