2013年09月23日

この「ちょっぴり」から大きな変革へ!新宿末廣亭九月下席夜の部 瀧川鯉朝プロデュース『ちょっぴり違う寄席』 2013/09/21


瀧川鯉朝師匠、渾身のプロデュース。
richoh
このチラシも、上方ゲスト呼んだのも自腹らしいよ。

【大拡散希望】末廣亭九月下席「ちょっぴりちがう寄席」の真意と内容|瀧川鯉朝ブログ 鯉朝のすいぞくかん 

瀧川鯉○ 『小町』
春風亭柳若 『寄合酒』
マグナム小林 『バイオリン漫談』
瀧川鯉太 『ぜんざい公社』
三笑亭夢花 『ドクトル』
新山真理 『漫談』
桂歌助 『都々逸息子』
三遊亭笑遊 『無精床』
ぴろき 『ギタレレ漫談』
春風亭柳好 『お菊の皿』
桂文治 『鈴ヶ森』

三笑亭夢吉 『あたま山』
コント青年団 『コント』
桂三金 『奥野君の幽霊』
三遊亭遊史郎 『ちりとてちん』
ボンボンブラザーズ『曲芸』
瀧川鯉朝 『竹の水仙』
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●前説 瀧川鯉朝
いきなりトリの鯉朝師が登場して、企画を説明したり、下座のお姉さんお二人と前座を紹介したり。いい趣向。
BGMでお囃子の『オブラディ・オブラダ』。

●瀧川鯉○ 『小町』
 ちゃんと前座です。

 
●春風亭柳若 『寄合酒』
しっかりしているけどもう一つ何か欲しいのは前回聴いた時と同じ。これからこれから。


●マグナム小林 『バイオリン漫談』
もう何回も同じネタで笑ってます。新ネタ聴きたいと思いながら暴れん坊将軍で笑ってます。
 
 
●瀧川鯉太 『ぜんざい公社』
うーん、なんか空回り。


●三笑亭夢花 『ドクトル』
これはまた珍しい噺。なかなか。語り口も軽快で。なかなか。


●新山真理 『漫談』
宮田陽・昇の代演。生は初めて。座布団座って漫談やるんですね。芸協事情のたわいもないネタだけど結構楽しいのは芸歴ですかねえ。
 
 
●桂歌助 『都々逸息子』
今輔師の代演。前に聴いたときもこのネタでしたが、前に聴いた時と同様に楽しめた。


●三遊亭笑遊 『無精床』
久しぶり。いやあ面白いですね。まくらの「女性の理容師に妄想」がドカンとうけて、ぐっと客席に熱が入り、そこからはきっちり古典でしっかり爆笑。さすが。


●ぴろき 『ギタレレ漫談』
こちらも久しぶり。ほとんど聴いたことないネタで、全部爆笑。素敵だなあ。


●春風亭柳好 『皿屋敷』
「昇太師匠じゃなくてすみません」って。いえいえ。相変わらずの軽妙さは寄席らしくて素敵ですよ。


●桂文治 『鈴ヶ森』
素晴らしい!息苦しいくらい笑わせてくれるこの頼もしさ。でもテレビで見るとちっとも面白くないんだよね。同じように感じた人はぜひ生で聴いてください。


仲入り 再び鯉朝師が前座二人を連れて登場。写真集やCDを販売。BGMは『イエスタデイ・ワンスモア』。


●三笑亭夢吉 『あたま山』
ここでこのネタ掛けてしっかり笑いとっちゃうのが凄いところ。真打でもなかなか出来ないことですよ。この日、既に清瀬で二席やったあとの三席目。この後、深夜寄席にも登場。


●コント青年団 『コント』
ザ・ニューズペーパーの代演だから政治ネタってわけでもないだろうけど、政界あちこちの方向に程よい風刺がきいて楽しいコント。


●桂三金 『奥野君の幽霊』
上方からいろんなゲストが来るのがこの番組の凄いところ。初めてですが、うーん、面白い。120kgの巨漢が演じる自作の創作落語はやはり師匠(三がついているので、勿論・文枝師です)と雰囲気似てますね。幽霊出てくるけど怖いところはちっともない。楽しい。棺桶に好きだったケンタッキーのチキンを入れたらってのが特に面白かった。


●三遊亭遊史郎 『ちりとてちん』
代演。正直、米福師聴きたかったけど、こういうさらっとした「ちりとて」も、いいもんですね。 


●ボンボンブラザーズ『曲芸』
言うまでもないことですが、ヒザにぴったり。いつもとだいたい同じ芸でいつも以上に楽しませてくれて、トリの時間をきっちり確保してさっと帰る。この日は帽子投げでいいお客さんに当たって、さらに盛り上がりました。


●瀧川鯉朝 『竹の水仙』
まくらで今回の企画説明。顔付けも任せてもらったと。面白かったら是非ツイッターでつぶやいてくれと。つぶやきますとも。
準備が忙しくて疲労困憊とご本人は仰っていたが、いやいやテンションはしっかり高く、新作来るかなーと思っていたら「今日は古典やります!」と初めて師の古典を聴く。

その面白さはあんまり新作と変わりませんでした。 地はしっかり古典、台詞の合間に「ペコちゃん」みたいな師独自のキャラがチラチラ見えて、これがまた面白い。気が付くとかなり時間オーバー。あとに深夜寄席あるのにw


終演後には木戸のところで出演者が出てきてごあいさつ。いいもんです。
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鯉朝師に「面白かったとツイートしますよ」と声かけたら「頼んだよ!」とね。


ちょっぴりでも寄席を変えようと、自腹切ってさまざま工夫を凝らしている鯉朝師の尽力振りは目覚ましく、心の底から応援したいと思う。30日までやってますから皆さんもぜひ行っていただきたい。この芝居の入りが良ければ鯉朝師、次の仕掛けもできるかもしれないじゃないですか。

と同時に、こうも思う。

桂あやめの立ち切れ線香 大阪天神天満繁昌亭 昼席 2012/07/07
鯉朝師の努力により今回試みられたの様々な趣向のうちいくつかは、既に繁昌亭でやってますよね。

鯉朝師ひとりに任せるんじゃなくて、東京の寄席そのものがどんどん新しい工夫をしていかないと駄目なんじゃないかと僕は思いますよ。


とりあえず、
繁昌亭昼席
これ、真似したらどうですかね? ネタ張り出し。
スマホで写真撮って、どんどんばら撒いてもらえるじゃないですか。

もっと、どんどんやりましょうよ。みんなで鯉朝師に続きましょうよ。客は待ってますよ。 


安心して変わらぬ雰囲気を醸し出すのが寄席の良いところです。
今回の取り組みは「反則」なんでしょう。
 
でもねっ! やりたかったのよ。
落語が娯楽の王様だった頃の息吹を演出したかったの! どうしても!


師匠「反則」と違いますよ。
安心もまあ悪くないけど「落語が娯楽の王様だった」明治大正期の寄席は、いまよりずっと工夫してたなんてことも聞きますよ。だからこの取り組みは「正統」なんですよ。頑張って下さい。
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末廣亭九月下席鯉朝主任興行・初日|瀧川鯉朝ブログ 鯉朝のすいぞくかん  

m_shike at 09:00コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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