2013年07月09日
クールな天どん あったか正太郎 さいたま落語亭 その22 2013/06/30
このふたりの二人会なら是非聴きたい、けど土日に行くならここしか。ということで浦和まで足を運ぶ。
春風亭正太郎『寄合酒』三遊亭天どん『木乃伊取り』仲入り三遊亭天どん『道具屋』春風亭正太郎『千両みかん』
会場の浦和 市民文化センターは、隣の南浦和に似たような名前のホールがあってよく間違えられるそうな。正太郎さんも間違えたらしい。
客席は椅子で100くらい?もっとかな?結構埋まってました。
●春風亭正太郎『寄合酒』
今月子の二人の回が3回もあって、どれもトリは正太郎さんなんだそうだ。
まくらから既にこの人特有のふわっとあったかなムードが客席を包む。笑うだけでなく和む。噺はオーソドックスながら出てくる間抜け連中がどこか愛らしい。最近は立川笑二 さんの独創的な『寄合酒』にやられっぱなしだったので、ああ、こんな噺だったよねと思い出したりして。
今月子の二人の回が3回もあって、どれもトリは正太郎さんなんだそうだ。
まくらから既にこの人特有のふわっとあったかなムードが客席を包む。笑うだけでなく和む。噺はオーソドックスながら出てくる間抜け連中がどこか愛らしい。最近は立川笑二 さんの独創的な『寄合酒』にやられっぱなしだったので、ああ、こんな噺だったよねと思い出したりして。
●三遊亭天どん『木乃伊取り』
前から言われていることだけど天どんさんはどこかシニカルでクール。清蔵のような田舎者丸出しの男でもあんまり汗の臭いがしない。それだけに噺の本質が浮かび上がるところが面白い。途中CDによるはめものがタイミング間違えて合わなかったのだが、これもうまく処理してしまう。達者。
仲入り
●三遊亭天どん『道具屋』
「はめものが合わなかったのは正太郎がいつも使っている高級オーディオと操作が違ったせい、でも金塊貰ったから許す」とか、相変わらずのいじりから、後輩にトリをとらせて自分は膝で軽い噺。
しかしこの道具屋が良かった。やはり汗の臭いを感じないさらりとクールな演出で、でもしっかり滑稽噺。
「こんな与太郎もありなんだ!」という驚きがあった。僕は天どんさんの『鰻の幇間』が大好きだったんだけど、これはもっといろいろ聴いてみないとなあ。
●春風亭正太郎『千両みかん』
まくらははめものを間違えた理由など。CDを入れ間違えたと。
そしてトリに相応しい夏の噺。これが良かったねえ。 この難しい噺をしっかりやりきる力は大したものだと思う。安請け合い→怖がる→悔やむ→へとへとになる→錯乱する→驚く といった番頭の心の動きがしっかり描かれているから、最後ドロンに至るところに説得力がある。
ひょっとしたらこの噺のキモかもしれない、みかん屋『万惣』(だっけ?)のセリフにもしっかり重さがあってとてもいい。
確かな技術と、どこか愛らしい人物の描き方が大変に心地よくて楽しめた。でもまだ更に進化するんだろうな。
で、というわけで!
しかしこの道具屋が良かった。やはり汗の臭いを感じないさらりとクールな演出で、でもしっかり滑稽噺。
「こんな与太郎もありなんだ!」という驚きがあった。僕は天どんさんの『鰻の幇間』が大好きだったんだけど、これはもっといろいろ聴いてみないとなあ。
●春風亭正太郎『千両みかん』
まくらははめものを間違えた理由など。CDを入れ間違えたと。
そしてトリに相応しい夏の噺。これが良かったねえ。 この難しい噺をしっかりやりきる力は大したものだと思う。安請け合い→怖がる→悔やむ→へとへとになる→錯乱する→驚く といった番頭の心の動きがしっかり描かれているから、最後ドロンに至るところに説得力がある。
ひょっとしたらこの噺のキモかもしれない、みかん屋『万惣』(だっけ?)のセリフにもしっかり重さがあってとてもいい。
確かな技術と、どこか愛らしい人物の描き方が大変に心地よくて楽しめた。でもまだ更に進化するんだろうな。
で、というわけで!
次の『シェアする落語』は正太郎さんにご出演いただきます!
9月14日土曜日14時開演!

ご予約お待ちしております。