2012年12月28日

第8回 春雨や風子のAKIBA落語会〜こいはちサンタとイヴの昼下がり〜 ゲスト瀧川鯉八 2012/12/24


ツイッターで偶然見かけた落語会に、前日予約して参入。
風子さんは気になってたし、鯉八さんは何度でも聴きたいしね。
up_ad_b8906

image
会場は秋葉原電気街、ケンタッキーの前。

春雨や通風(アマ)『替り目』
瀧川鯉八『新魔術』
春雨や風子『トイレの神様』

仲入り

瀧川鯉八『やぶのなか』
春雨や風子『権助提灯』



image

定員15名というのはかなり余裕持ってのこと。青楓亭よりも広く感じられた。補助照明を二つ使っていたがそれでも顔は陰になる。この辺りは難しいなあ。

●春雨や通風『替り目』
「春雨や」ですがアマチュアの方。春雨や雷蔵師から名前頂いたんだそうで。
もちろん痛風だそうです。
器用に酔っ払いを演じてました。

 
●瀧川鯉八『新魔術』
通風さんがうまいという話から、風子さんは確かに美人だけど落語界の美人というのはハードルが下がっているから世間的には中の上。僕は神田あっぷるに嫌われているとかとか。いつもよりかなりグダグダなわりに、なぜか笑えるまくらからこの噺へ。
後半はバッサリ切ってしまったみたいだが、時間の都合か、難しいと感じたのか。
一つのアイディアで最後まで引っ張るのは立川吉笑さんを思わせるが、とにかく演技力が抜群なのでキャラに感情移入しやすい。面白い。


●春雨や風子『トイレの神様』
まくらの中でギター弾き語り。それもフルコーラス。楽曲は、そうですね「ストリートで歌っていたらスカウトされてインディーズで一枚CD出した」って自己紹介そのままの感じの歌です。これは仲入り前とかにやったほうがよかったかなあ。

で、ここで前の噺にわざとネタをくっつけてきた。
魔術師が「願いをかなえてやるぞ」という展開は『新魔術』と同じ。もともと神様だったらしいけど。なんとなく川柳つくしさんみたいだなと思ったが、台詞による状況説明がわりと自然で、そこそこに楽しめた。

 
仲入り


●瀧川鯉八『やぶのなか』
やはりまくらが、いつもよりなんとなく冗長。でも笑えてしまう。
新宿末廣亭深夜寄席 ~百花繚乱編~
柳家わさび・古今亭菊六・笑福亭里光・瀧川鯉八
avex trax
2012-07-25

噺はこのCD聴いたことがあり、前から生で聴きたかった。川島雄三の『しとやかな獣』を思わせる密室劇。 

しとやかな獣 4Kデジタル修復版 [Blu-ray]
山岡久乃
KADOKAWA / 角川書店
2018-09-28

冒頭でトラブル発生。急に話が出てこなくなって「え、え、前座の頃作った噺にしてもいいですか」と一度話を切り替えようとしたが、最初からやり直し、そこからは絶好調。

導入部に本人が宣言した通り、落語の基本である「会話の妙」を捨てて、四人の登場人物たちの「内心の独白」だけで構成されている。

芥川龍之介の『藪の中』に比べると、それぞれの独白が畳み掛けられるようにクロスするので、会話じゃないのに会話のようなライブ感が感じられてちょっと演劇的。で、イメージ喚起力が凄い。しっかりと映画のように映像が浮かぶ。こう生さんは「ウディ・アレンみたい」と言っていた、僕はやはり「川島雄三みたい」と言いたい。

人物同士は会話しないので、客は彼らと完全に一対一で向かい合い、彼らの語りかける心情をダイレクトに受け止めることになる。
「あたし間違ってます?」と問いかけられるのは客である我々。これもまた新鮮。で、確かにこれは『アニー・ホール』なんかを思い出させる。

また生で見ると、人物の演じ分けを「微妙に膝の向きを変える」ことでうまく表現していて、これも感心した。

落語の可能性をまた一つ広げた画期的な作品。
これと『暴れ牛奇譚』を作っただけで鯉八さんの功績は称えられるべき。


●春雨や風子『権助提灯』
ちょうど以前録画した古今亭菊千代師匠の『権助提灯』を聴いた後だったので、いろいろ比較できて面白かった。ま、比較してもよく分かんなかったけど。

声域が結構広いと思うのだが、あえてそれを使わずきちんと同じ高さで旦那と奥さんお妾さんを演じ分け、会話の間もまずまずに良かった。

「嫉妬とプライドのないまぜ」になる女性感情が強く出てしまうと、どうしても女性落語家だと辛く聴こえてしまうが、そこはうまくいなしていた感じ。

ただもう一歩何かひとつ、引き付ける特徴が欲しい気もする。遊雀師に「啖呵が切れる」と褒められたと言っていたので、そんな話も聴いてみたい。三遊亭歌る多師みたいなタイプになっていくのかもしれない。


●アフタートーク
既に ジャンパー姿の鯉八さんを呼び出してグダクダトーク。鯉八さんは柳家金語楼を継ぎたいと。でも金語楼のことはよく知らなかった。吉本所属で、大きな名跡だと知ってびっくりしたとか。おいおい、爆笑王だというだけじゃない。芸協作った師匠ですぞ。
でなければ柳昇がいいと。風子さん曰く「柳昇は狙っている人いっぱいいますよ」。なるほど。


 ふたりの個性が程よく感じられて、落語は良かったと思うのだけど、落語会としてはややまとまりに欠けるかな。落語だけじゃなくて、会の最初から最後までビデオでチェックすると、いろいろ見えてくるのかもしれない。

ま、噺の最中に落語家に話しかけちゃう客にも問題があるのではありますが。



m_shike at 17:41コメント(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
ポッドキャスト
note 話芸(落語・講談・浪曲)×IT・マーケティング
サイト内検索
最新コメント
記事カテゴリ
メッセージ
パートナーブロガー 一覧 | アジャイルメディア・ネットワーク
記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 累計: