2010年01月12日
前座 立川長四楼 47歳

昨日、立川流夜席・上野広小路亭で見かけた「47歳の前座」のことをツイッターで教えていただいた。
立川談四楼師の弟子で、長四楼さんというのだそうだ。
“5月16日(土) 広小路亭のあと、弟子入り志願と会う。何と高校生の息子あり。しかも思い詰めている。”
談四楼亭日乗 / だんしろう商店
↓
12月15日(火) 独演会。ギチ満員。長四楼初高座、まずまず。Tで鮟鱇鍋、Lでバーボン。午前五時帰宅。
談四楼亭日乗 / だんしろう商店
ということらしい。
探してみると、この初高座の話がブログで取り上げられている。
開口一番には間に合わず、初高座を踏んだ長四楼さんの落語は聞けませんでしたが、
実はこの長四楼さんと言う方、前座最年長。なんと47歳のデビュー。
元はちゃんとした会社の営業。早期退職制度を利用して入門。
高二の息子さん、奥さんもいらっしゃいます。
「女房も働いております」とのことだったので、師匠は断る理由もなく入門を許可。
立川談四楼師匠曰く、「問題は記憶力」だそうです。(^o^;)
(^落語^)立川談四楼独演会 2|小林裕美子blog
今年5月に国立演芸場で開催された「立川流落語会」。談四楼師匠が出演する日に行ったときのことだ。
開演前エントランス(?)でおかみさんともうひとり見知らぬ男性が師匠の著書を販売していた。男性は見た目40代とおぼしきちょっと恰幅のいい御仁。芸能人なら俳優の中野英雄に似ているか。
誰だろう? 版元の営業マン?
後で師匠に弟子入り志願して見習いで働いていると知った。46歳。年齢だけで判断すればそりゃ驚き桃の木である。が、そのときはすんなり受け入れられた。独身ならそんな奇特な人もいるだろう、と。それなりの貯金もあるのだろうし。何より自分の好きなことができるなんてうらやましい。そう思った。
妻子がいると聞いて驚愕した。しかも子どもが高校生だって!
「うちだったら、離婚ですよ!」
叫んでしまった。
早期退職して、退職金を子どもの学費にした、奥さんが働いている……弟子入りできた理由をそう語ってくれたが、それにしたってよく奥さんが許したものである。
もうひとつの夕景工房 「立川談四楼独演会 第167回」
今年最後の立川談四楼師匠の独演会です。いつもの北沢八幡神社参集殿です。
この落語会では前座が何人も出演するのが特徴なんですが、今日はさらに新顔が加わりました。
それも47歳で立川談四楼師匠に入門して、今日が初高座ということだから驚きです。
その立川長四楼さんが今日の開口一番でした。
演目は知らない根多でした。『松竹梅』かなと思ったが違いました。
初高座だから上手さを期待する方に無理がありますが、ゆっくりはっきり噛んで聞かせるような調子でした。芸歴ゼロでも人生歴を感じました。
「立川談四楼独演会」北沢八幡神社参集殿 12月15日(火) - お江戸そーほー亭
正直すごい話だと思う。
けれど、古谷三敏の『寄席芸人伝』の中には、実業家を引退した老人が入門し修行を重ね、八十八歳で真を打つ『米寿真打ち三升家八十八』という話がある。
それにくらべりゃ、若いじゃないか。
平均寿命は伸びてるんだ。
47歳前座もいいじゃないか。
なにより談四楼師を選んだところがいい。
ということで、応援させていただきます。
●追記
こちらに詳しい記事が。なかなかにクレイジーで面白い。
落語好きになってからそんなに経ってないんだ…。
「秋田県で生まれまして、バカが付く祭男なんです。もう祭りが全てですよ。祭りの為に仕事を何社変わったかっていう。土崎港祭りや、飾山囃子(おやまばやし)っていう角館の山車をダァッッン!ってぶつけて喧嘩する、その祭りで喧嘩を負けたくない為に極真空手を習ったような状態ですから」
藝能往來/(最年長入門)落語家・立川長四楼
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1. 龍志師の『野ざらし』 立川流昼席 お上野広小路亭(2010/07/17) [ 裏[4k] ] 2010年07月18日 22:49
また広小路で立川流だけど昼席は初めてなんだ。土曜日だったからね。
●立川長四楼 子ほめ
話題の47歳入門の前座。うーん今はちと何とも言えない。
●立川春太 たぬき
まさかのダブル前座。こっちはめくりがあった。
うわー、この口調どう見ても談春の弟子だよ。ニフテ...
コメント一覧
1. Posted by My 2011年04月15日 21:46

ブログ記事、読みやすくてとても楽しく拝見しました(^_^)また伺います。
2. Posted by 4k(四家正紀)
2011年04月16日 16:23
お読みいただきありがとうございます。長四楼さんご病気とのことで、その後情報が入ってきません。心配しています。