2009年12月02日
万年前座僕と師匠・談志の16年
久しぶりアマゾンにレビューを書いた。誰も何にも書いてないもんだからね。
☆☆☆☆
体験を生かしきれない散漫な書きっぷりも、ひとつの味である,
あの談志の下で16年も前座を務めた。
それだけでもすごいことであり、語ることは山ほどあるだろう。
いや実際、この本の中には貴重なエピソードがいくつもある。落語ファンならびっくりするような話も出てくる。
ところが生かしきれない。なんでだろう。文章は特に悪くはないが、ヤマ場・ダレ場のメリハリがないのだ。ドラマが作れない。こりゃ残念すぎる。
…と思っていたのだが、読み終えるとなんだか妙な充実感がある。
おそらく、このだらだらした語り口もたぶんひとつの味であり、談志曰く「立川流の愛嬌になっている」と言わせしめているのだろう。考えてみれば、過剰なドラマを作りこむのは、よほどうまくやらない限り、野暮になる。
落語はそれほどうまくないけれど、落語みたいな人生を全うしようとする男・立川キウイ。落語ファン、立川流ファンにとっては評価の難しい、まことに困った存在だが、この本は彼の存在同様「愛嬌」として楽しむにはなかなかいいのではないかと思う。
でもいつかは真を打って、ついでにもっと面白い本も書いて欲しいものだ。







