2009年08月04日

雷門獅篭落語会 パイオランドホテル


8月2日 大宮駅に程近いビジネスホテル「パイオランドホテル」のイベント『雷門獅篭落語会』に行ってきた。

雷門獅篭落語会 大宮パイオランドホテル01

2月の相模大塚キウイ獅篭ふたり会以来の雷門獅篭。大宮はちょいと遠かったものの、期待に胸膨らませて駆けつけたのであった。



で、どうだったかというと、残念ながら残念な出来だった。

まず、会場がありえないセッティング。

雷門獅篭落語会 大宮パイオランドホテル02

研修?

あとで弁当を出すからこんな感じで組んだらしい。この研修机で前の客との間に隙間ができるとそれだけで笑いは漏れてしまう。特に落語慣れしていない客は「ここって笑っていいのかな」と悩んだりすることがある。そういうとき前後でクスクス含み笑いが聴こえるというのはとても心強いものなのに。

ライトも客に高座にちっとも当たっていない。なにをやってもあれじゃあ映えない。

ふだん結婚式場に使っているのだと思うが、この壁の花ははずせなかったのか。そして高座の裏に屏風を立てられなかったのか。

まあ落語会は初めてとのことなので、仕方ないのかもしれないが…。

下手な結婚式スピーチの見本のようなホテル社員の挨拶にのって獅篭さん登場。

45分ひとりということで、どういう構成でくるのかなと思ったら、まずは似顔絵。ここまでの段取りはいい。

つづいて小噺で客席を暖めようとするが、どうにも客の食いつきが悪い。ますます研修会場みたいだ。そのまま外から聞こえる祭囃子の音(この日大宮はお祭り)にひっかけて『初天神』。初めのほうの家を出る前の部分はばっさり切って分からなくしたけどやはりこれは正月の話。子どもの可愛らしさもいまひとつ演じきれず、不完全燃焼のまま終わる。

で、そのまま二席目に行くんだな。やはり「いもつなぎ」は良くない。『宮戸川』でかなり持ち直したとはいえ、照明が暗いので細かい表情が伝わってこないもどかしさ。

観客温まらないまま終了。残念でございます。

そのあと弁当と豆腐の小皿と葛餅が出てきて、じゃまっけな研修机に置かれた。缶ビールなどは200円で追加購入と。獅篭さんは引っ込んだっきり。どうにも切ない。

こんな研修机は取っ払ってぐっと席を前につめて、後ろにできた空間で立食バイキングにして、話のあとで獅篭さんも交えて飲んじゃえばいいじゃないか。

というわけで、素人の浅知恵で言わせて貰えば、まず、いもつなぎを避けて二席の間に似顔絵を入れたほうがよかった。「さてここでお座興でございます」という感じで。

噺も(持ちネタかどうか知らないけど)『青菜』などの夏らしく、かつ酒の出てくるネタが良かったんじゃないか。『八五郎出世(妾馬)』や『味噌蔵』などの酒が出てくる話が本当にうまいんだから。聴いた後で飲みたくなるんだから。ビールももっと売れたろうに。

あるいは『三方一両損』などのチャキチャキの江戸っ子が出てくる噺もいい。『宮戸川』の半七じゃあキャラが活きない。講釈がらみの噺、あるいは思い切ってオタクネタがらみの新作もいいんだけど客のレベルを考えると難しいか…。

本人によると昼間はもっと受けていたらしい。何をかけたのかなあ。


追記 ご本人の記事より。


第1回目ということで反省点も色々あります。
昼の部で椅子の前に食事用の長テーブルがあり会議室のようだった。
食事があるのでテーブルははずせないそうなので、昼は一旦それでやって、「やっぱ空間ができちゃうと笑えないので・・空間なしで、前に全部、イス並べましょう!」と伝達したつもりが、真ん中の通路の空間を埋めると判断したようで、夜の部は、テーブル席が横一列に並ぶ配置になり、より横との空間も拡がり、もっと会議室になっていた。確認しに行ったら、もう開場に間に合わない時間。
もっと早く確認しなかった俺が、本当に悪かったです・・・。
ごめんなさい!!
『普通に会場がある』という大須慣れしすぎていました・・・。
シカゴのバカ!バカ!

その夜、スタッフたちと飲みまして「じゃあ次回は和室の別室で!」とか色々、話し合いました。スタッフたちは本当に素敵な若いヤツらばっかなので、ぜひぜひ、またやりたいです!(最初から完璧な状態がある落語会なんて、なかなかないですから。)

獅篭Blog:早起きして寝られないので - livedoor Blog(ブログ)


またやってください。獅篭さん来るなら、また行きます。

m_shike at 02:17コメント(0)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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