2008年11月20日
シングルモルト余市1988テイスティング・イベント
この本を読んでから、ずっと憧れていた。
欧州とはまだ電信すら繋がっていない大正の世に、単身スコットランドに留学、蒸留所でただ働きしながらペンとノートでスコッチの製法を写し取り、寿屋の山崎蒸留所を手がけ、独立してニッカ設立、余市・宮城峡に蒸留所を造り…。
その生涯を賭してにっぽんのウイスキーを本物にした男、竹鶴政孝。
憧れていたので、余市に行ってきてしまった。先月の話ですけど。
もう、言葉にできないくらい、豊かな気持ちになれた。わずか三時間の滞在だったけど、一日いても飽きないはず。
そして日本の古本屋を駆使して著書二冊を入手。

竹鶴正孝レア本(私物) posted by (C)[4k]shike
『ヒゲと勲章』は、後で聞いたら社員の方も見たことがないというレアものだそうな。
そんな竹鶴ファンの僕なので、今回、テイスティングイベント、それも3,500本限定発売、世界最高峰のウイスキー「シングルモルト余市1988」の発売前の試飲会に参加できたのは、ほんとに嬉しかったわけであります。
まあファンなので、イベントでチーフブレンダーの久光哲司さんがお話された余市蒸留所の歴史についてはだいたい知っていた。

プレゼン05 posted by (C)[4k]shike
しかし社員の方からお伺いすると、創業者へのリスペクトが素直に滲み出ていて、素敵だった。「政孝翁」って、ごく普通に愛情をこめて呼ぶのは、いいなあ。
見せていただいた資料で驚いたのは、余市蒸留所が昔といまでほとんど変わっていないこと。

プレゼン04 posted by (C)[4k]shike
世界でもここにしか残っていない石炭直火のポットスチルを擁する余市蒸留所は、建物もあまり変わっていない。ずっと現役なわけだ。
だからいるだけで気分がなんとなく高揚したんだ。竹鶴政孝の時代と繋がっている気がする。同じ空気を吸っている気がする。
製法についての説明も、正直ほとんど既知だったけど、シングルモルト余市1988が5種類の原酒をブレンドしているという説明が面白かった。シェリー樽だけじゃなくてバーボン樽も使うとのこと。

プレゼン08 五つの原酒 posted by (C)[4k]shike
いよいよテイスティング。
まずは余市12年。これも実に見事なシングルモルト。
20年物の1988は、ほんとにこれよりおいしいのかなと期待と不安を抱きつつ、まず香りから試してみる。

足を見る posted by (C)[4k]shike
うわ。
すげ。
ちょっと声出ない。
これが熟成なのか、ブレンドの妙なのか。
香りと味の分厚さがまるで違う。
一つ一つの原酒が持っている複雑な個性がさらに混ざり合って、調和して、反響している。55度なのにスムースに喉を通り抜けて、後から鼻へと香りが戻ってくる。
余市で飲んだ竹鶴17年も凄かったけど、これはその上だ。
原酒というすばらしい絵の具を駆使した、絵画のような芸術。
もうね、水を足して味を確かめたいんだけど、もったいなくて入れられないんですよ。どうしたもんかと。
久光さんのおっしゃるとおり、飲み干した後のグラスの香りも楽しませていただきました。うっとり。
ちなみにおつまみはシンプルにして十分。

料理02 posted by (C)[4k]shike
食事中は日本酒を嗜み、食後何も食べずにウイスキーを嗜むことをよしとしていた竹鶴政孝。
「二本橋作戦」のサントリーとはここに違いが出てくる。
消費地に近く見学者を多く集める関西に蒸留所をつくりたいと竹鶴に命じ、山崎を開設し、数々の苦難を乗り越えて後に見事に角瓶をヒットさせたマーケティングの天才・鳥井信治郎と、
あくまでスコットランドに近い余市を選び、こちらもさまざまな苦難を乗り越えて、自らの描くウイスキーを世に問い、評価を勝ち得た愚直な技術者、竹鶴政孝。
卓越したふたつの個性がこの国にウイスキー文化を創造し、本場スコットランドから世界一の称号をかっさらうまでに成熟した。
伝統を引き継ぐだけじゃない。
ニッカの大ヒット作ブラックニッカ・クリアブレンドはノンピートの原酒を使っている。竹鶴政孝のスコッチ伝統主義から大きく外れるこの商品は、しかし彼の抱いていたチャレンジスピリットを継承している。
愉快じゃないですか。
明治男たちの意気、それを継承する方々の意気に感じながら、ジャパニーズ・ウイスキーを楽しもうじゃないですか。
歴史を知りながら飲むウイスキーは、うまいですよ。
試飲の後は懇親会。
い
ブレンダーズバー posted by (C)[4k]shike
「宮城峡15年」を試す。これがまた余市とはぜんぜん違う味わいで、まろやかでやさしい。

宮城峡 posted by (C)[4k]shike

余市 posted by (C)[4k]shike
余市がハイランドで宮城峡はローランドとのことらしいが、そこまでシングルモルトを飲みなれていないので良くわからない(アイラは結構飲んだのでわかる、というかあれは誰でもわかるな)。
とはいえ、二つのまったく違うタイプの蒸留所が、さまざまな個性の原酒を生み出しブレンダーも腕を奮えるということは十分に理解できる。
カスクも試してみたいけど、ちょっと高いし、あまりに個性的な気がする。それに、蒸留所だけでなくブレンダーの技術にもお金を払いたい。
そういう意味で、ニッカなら余市と宮城峡のモルトをバッティングした
竹鶴12年ピュアモルト スリムボトルが僕のベストかな。
いまは亡父の遺品から発掘したキングスランドを飲んでます。

キングスランド posted by (C)[4k]shike

キングスランド posted by (C)[4k]shike
その前に空けたのは、やはり発掘したG&G北海道限定ボトル。どちらも20年くらい前のものと推定。

G&G北海道限定発売ボトル posted by (C)[4k]shike

G&G北海道限定発売 posted by (C)[4k]shike
ところで、うれしかったことがもうひとつ。
つい先日、余市蒸留所からお葉書を頂いた。

余市からのはがき posted by (C)[4k]shike
また行きたいなあ、余市。
宮城峡にも、そして山崎にも行きたい。
ニッカの皆さん、アサヒビールの皆さん、アジャイルメディアの皆さん、ありがとうございました。
リンク

プレゼン05 posted by (C)[4k]shike
しかし社員の方からお伺いすると、創業者へのリスペクトが素直に滲み出ていて、素敵だった。「政孝翁」って、ごく普通に愛情をこめて呼ぶのは、いいなあ。
見せていただいた資料で驚いたのは、余市蒸留所が昔といまでほとんど変わっていないこと。

プレゼン04 posted by (C)[4k]shike
世界でもここにしか残っていない石炭直火のポットスチルを擁する余市蒸留所は、建物もあまり変わっていない。ずっと現役なわけだ。
だからいるだけで気分がなんとなく高揚したんだ。竹鶴政孝の時代と繋がっている気がする。同じ空気を吸っている気がする。
製法についての説明も、正直ほとんど既知だったけど、シングルモルト余市1988が5種類の原酒をブレンドしているという説明が面白かった。シェリー樽だけじゃなくてバーボン樽も使うとのこと。

プレゼン08 五つの原酒 posted by (C)[4k]shike
いよいよテイスティング。
まずは余市12年。これも実に見事なシングルモルト。
20年物の1988は、ほんとにこれよりおいしいのかなと期待と不安を抱きつつ、まず香りから試してみる。

足を見る posted by (C)[4k]shike
うわ。
すげ。
ちょっと声出ない。
これが熟成なのか、ブレンドの妙なのか。
香りと味の分厚さがまるで違う。
一つ一つの原酒が持っている複雑な個性がさらに混ざり合って、調和して、反響している。55度なのにスムースに喉を通り抜けて、後から鼻へと香りが戻ってくる。
余市で飲んだ竹鶴17年も凄かったけど、これはその上だ。
原酒というすばらしい絵の具を駆使した、絵画のような芸術。
もうね、水を足して味を確かめたいんだけど、もったいなくて入れられないんですよ。どうしたもんかと。
久光さんのおっしゃるとおり、飲み干した後のグラスの香りも楽しませていただきました。うっとり。
ちなみにおつまみはシンプルにして十分。

料理02 posted by (C)[4k]shike
食事中は日本酒を嗜み、食後何も食べずにウイスキーを嗜むことをよしとしていた竹鶴政孝。
「二本橋作戦」のサントリーとはここに違いが出てくる。
消費地に近く見学者を多く集める関西に蒸留所をつくりたいと竹鶴に命じ、山崎を開設し、数々の苦難を乗り越えて後に見事に角瓶をヒットさせたマーケティングの天才・鳥井信治郎と、
あくまでスコットランドに近い余市を選び、こちらもさまざまな苦難を乗り越えて、自らの描くウイスキーを世に問い、評価を勝ち得た愚直な技術者、竹鶴政孝。
卓越したふたつの個性がこの国にウイスキー文化を創造し、本場スコットランドから世界一の称号をかっさらうまでに成熟した。
伝統を引き継ぐだけじゃない。
ニッカの大ヒット作ブラックニッカ・クリアブレンドはノンピートの原酒を使っている。竹鶴政孝のスコッチ伝統主義から大きく外れるこの商品は、しかし彼の抱いていたチャレンジスピリットを継承している。
愉快じゃないですか。
明治男たちの意気、それを継承する方々の意気に感じながら、ジャパニーズ・ウイスキーを楽しもうじゃないですか。
歴史を知りながら飲むウイスキーは、うまいですよ。
試飲の後は懇親会。
い

ブレンダーズバー posted by (C)[4k]shike
「宮城峡15年」を試す。これがまた余市とはぜんぜん違う味わいで、まろやかでやさしい。

宮城峡 posted by (C)[4k]shike

余市 posted by (C)[4k]shike
余市がハイランドで宮城峡はローランドとのことらしいが、そこまでシングルモルトを飲みなれていないので良くわからない(アイラは結構飲んだのでわかる、というかあれは誰でもわかるな)。
とはいえ、二つのまったく違うタイプの蒸留所が、さまざまな個性の原酒を生み出しブレンダーも腕を奮えるということは十分に理解できる。
カスクも試してみたいけど、ちょっと高いし、あまりに個性的な気がする。それに、蒸留所だけでなくブレンダーの技術にもお金を払いたい。
そういう意味で、ニッカなら余市と宮城峡のモルトをバッティングした
竹鶴12年ピュアモルト スリムボトルが僕のベストかな。
いまは亡父の遺品から発掘したキングスランドを飲んでます。

キングスランド posted by (C)[4k]shike

キングスランド posted by (C)[4k]shike
その前に空けたのは、やはり発掘したG&G北海道限定ボトル。どちらも20年くらい前のものと推定。

G&G北海道限定発売ボトル posted by (C)[4k]shike

G&G北海道限定発売 posted by (C)[4k]shike
ところで、うれしかったことがもうひとつ。
つい先日、余市蒸留所からお葉書を頂いた。

余市からのはがき posted by (C)[4k]shike
また行きたいなあ、余市。
宮城峡にも、そして山崎にも行きたい。
ニッカの皆さん、アサヒビールの皆さん、アジャイルメディアの皆さん、ありがとうございました。
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1. 「シングルモルト余市1988」テイスティングイベントに参加してきました [ くうねるあそぶ ] 2008年11月24日 01:29
昨日の11月18日,ニッカウヰスキーの「シングルモルト余市1988」のテイスティングイベントに参加してきました。
シングルモルト余市といえば,今年の5月に「余市1987」のWWA受賞記念試飲会に参加させていただいたワタシ。
(WWA=World Whisky Award,国際ウイスキーコン...







