2018年06月03日
若手気鋭の調和ある競演 四噺 其の三(主任:三遊亭楽天) 2018/02/19 立川寸志 三遊亭わん丈 雷門音助
●三遊亭まん坊『半分垢』
メキメキ成長中。こういう会に呼ばれることも多いんでしょうね。●立川寸志『芝居の喧嘩』
ねたおろし以来かな。こういう威勢のいい噺で前半をスパッと盛り上げる。講談と浪曲の若手二人をとりあげるまくらも相変わらず面白い。「俺を誰だと思うのだ」というセリフ、演者によってはダレちゃうんだけど寸志さんはしっかりかっこいい。
●三遊亭わん丈『お見立て』
続くわん丈さんも得意ネタで。仲入り前だけどそれほどは長くしない。悪知恵がテンポよくボンボンでてくるあたりに花魁の性格の悪さが鮮やかに見えてくる。最後の墓参りも墓地を歩いている感じがちゃんとでていて、さすが。仲入り
●雷門音助『雑俳』
明るくきれいで、ナチュラルに面白い音助さんの良さがダイレクトに伝わってくるのがこういうシンプルな噺。ヒザということで力を入れ過ぎず、客を満足させながらトリにつないでいるあたりがいかにもこの会らしい。●三遊亭楽天『味噌蔵』
そんなに回数聴いていないからこういう言い方は何だけど、今までで一番いい楽天さんを聴いた気がする。丁寧に稽古されたことが分かる、しっかりとリズムに乗った語り口がいい。特に、番頭さんと、次々と出てくる店の人たちがちゃんと落語的に間抜けで可愛いのがいい。旦那ケチ兵衛はもう少し個性つけてもいいかもしれないが、これは好みの問題かな。とにかく笑えたし、聴きごたえのある落語だった。
東京の若手の落語会でいいのある?と訊かれたら、僕は「ソーゾーシー」と「四噺」をお勧めします。前者は個性的な四人の才気煥発、後者である「四噺」は個性の調和によるグルーヴが感じられます。
東京の若手の落語会でいいのある?と訊かれたら、僕は「ソーゾーシー」と「四噺」をお勧めします。前者は個性的な四人の才気煥発、後者である「四噺」は個性の調和によるグルーヴが感じられます。