『シェアする落語』次回は7/7です。

2018年08月05日

国宝の政権批判 三鷹で小三治 2018/04/01


行けば面白いことはわかってんだけど、チケット取ったり、寄席の前で並んだりするのが面倒であまり聴いていなかった小三治師。
誘っていただいて一も二もなく三鷹まで。
柳家三之助『替わり目』
柳家小三治『お化け長屋』

仲入り

柳家小三治『宗論』
 

●柳家三之助『替り目』
開口一番が真打というのは個人的にはあまり見ない。
三之助師はもうずいぶん前から一度聴きたいと思っていた。落語協会きってのIT通でスマホアプリまで開発し、またそこにいい文章を毎日載せている。

自身のお酒の話から定番へ。適度な軽さと柔らかさ。好きな落語だなあ。
登場人物への視線が温かい。他人に勧めやすい落語。


三之助師が湯飲み持ち、高座返しも。これは珍しいでしょう。
前座は太鼓に専念かな。


●柳家小三治『お化け長屋』
いやあ、びっくりした。
まくらの長さについては聞いてはいたが、その四割くらいが現政権批判!
「長州の人たちは〜」「大体あたしはですね!」さすがに途中で「すみませんちょっとどうかしてました」と。
しかしおっしゃることは的を射ているし、まくらとしてもしっかりと面白いのだ。
雑学を交えた他の話も良かった。
噺のほうは、淡いながらもしっかりと描きこまれた長屋の中で、人物たちが生き生きと、さすが。


仲入り


●柳家小三治『宗論』
宗教にまつわる個人的エピソードも絶妙の味わい。ここから小言念仏だったらちょっとなあ(いや、あれも面白いけどさ)と思ったら宗論で、これまた楽しい。息子がややオーバーアクト気味に声を張り上げるあたりは「この歳のこの人間国宝のはじけっぷり」として倍、笑ってしまう。なんかもう、好きなように力抜いて楽しんで演ってるのがこっちに伝わってくる。


会場は結構大きなホールなのに、三之助師といい小三治師といい、その語り口に没入すると、なんだか池袋演芸場くらいの広さのハコで聴いているように錯覚させられた。そういうものなのだろうか。


小三治チケット

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m_shike at 10:32コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2018年08月18日 16:11
ワタクシも小三治師匠は二回しか、見たことがありません。
一度目は最晩年の彦六師匠がトリだったうちの近所の区の公会堂でやったもの。二度目が扇橋師匠が最晩年、きっと最後の定席だった浅草。
この間30年開いております。
「四天王の下の人」というイメージが残っている。中坊のワタクシの若気の至り。
2. Posted by 4k    2018年08月18日 16:44
四天王の下、はけっこう多くの人の中に残っているイメージではないかと思います。
それも含めた様々な呪縛から解き放たれたような自由さを、最近の小三治師から感じる人もいるようです。もちろん僕は昔を知らないので何とも言えませんが。

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