2018年02月04日

聖なる講釈師伝の夜 講談道楽亭「貞寿ひとり」〜わたし仏教徒ですけどなにか〜 2017/12/25


年内の仕事がほとんど片付いたので、この日は休みを取って病院行ったり、新宿のカフェでブログ書いたり。

夜はそのまま道楽亭へ。

貞寿ひとり

一龍齋貞寿『石川一夢』
一龍齋貞寿『貞寿平成29年十大ニュース』
一龍齋貞寿『東玉と伯圓』

仲入り

一龍齋貞寿『次郎長と伯山』



●一龍齋貞寿『石川一夢』
「大江戸聖夜」も義士伝もやりません。と冒頭に宣言したあとで。この噺へ。
質入れした演目(『佐倉義民伝』)を、客がみんなでお金出し合って取り戻すという、なんか大江戸クラウドファンディングみたいな噺。筋立てもさることながら、芸人とそのファンたちの心意気をきっちりした語りで描写する辺りは貞寿先生にぴったり。すがすがしい。


●一龍齋貞寿『貞寿平成29年十大ニュース』
スケッチブックに書き込まれたお手製フリップで進行。
えーと。ここに書ける話題は……ないかな?

真打昇進にまつわる笑える話、ぞっとする話(そんなところで喧嘩するかね?いい大人が)が続くなかで、

www.sponichi.co.jp

ほぼ同期・真打同時昇進の故・神田紅葉先生のエピソードに思わず涙。


●一龍齋貞寿『東玉と伯圓』
仲入り前にかなりの長丁場。体力あるなあ。
二席目の講釈師伝は挫折から立ち上がる松林亭伯圓(神田伯海)と、これを助けた桃林亭東玉の噺。
貞寿先生では二度目。

いい演目だと思う。そして若干ではあるけど、神田愛山先生と被る。
弟弟子に抜かれたところね。


仲入り


●一龍齋貞寿『次郎長と伯山』
三席目もやはり講釈師名人伝。
国立演芸場での三扇会・真打昇進披露で聴いて気に入っていたので、また聴けて嬉しい。
自らの手で作り上げた次郎長伝の点取(台本)を伯山に託し、あとはひとり落ちぶれていく松廼家京伝と、引き継いだ点取をしっかりと育て上げ、「次郎長伯山・八丁荒らし」として大スターになっていく神田伯山。このふたりのコントラストがあまりにも鮮やかで、落差の中に生まれる芸人同士の熱い情が涙を誘う。貞寿先生の、きっちりと端正でありながら優しく柔らかい語り口がこの演目と実によく合う。貞寿先生の講談への愛情、芸への愛情が痛いほど伝わってくる。

大衆文化というのは、やはり、ひとりで創るもんじゃないんですよ。お互い助けあったり、影響しあいながら、継承と革新を繰り返し進んでいくもんなんだ。


終演後は久しぶりに道楽亭の打ち上げに参加。僕は講談初心者なので皆さんのお話を聞きながら、道楽亭の美味しい料理を楽しんでおりました。

ごひいき筋からケーキの差し入れ。
もうほんとにイチゴ見ただけでキャーキャーキャーキャー。それが可愛らしいったらありゃしない。

ちらりと貞寿先生と話したこと。
「講談は史実とは違う。だからこそ史実もきちんと押さえておく。史実をどう膨らませたか、そこに歴代の講釈師の工夫があるから」(と、いうようなこと。この通りではないです)

これ、大切なことですよね。

そしてなぜか、新宿三丁目の駅に向かうところで、僕が思ったこと。

「本当は、誰も死んでほしくないんだよな」


いや、なぜそんなことを考えたのか、良くは分からないのですが。


そんな夜でした。2017年は一龍斎貞寿という講談師に出会えてほんとにいい年だったなと素直に思います。また聴かなきゃ。



m_shike at 21:00コメント(2)講談  

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2018年02月07日 11:40
本当に講談は人によって持ってるネタが違うから、いろいろ聴きたくなりますよ。
2. Posted by 4k    2018年02月07日 22:25
確かにそうですね!落語に比べてその型特有の「お家芸」みたいな演目が多いように感じます。

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