『シェアする落語』次回は7/7です。

2018年02月04日

円丈サンタ大暴れ はらしょうのドキュ落クリスマス 2017/12/24


聖なる夜のスペシャルプログラム。でもなんか全然予約入ってないと聞いていたのでそりゃもったいないと駆けつけたら、結構いい入りじゃないですか。


三遊亭はらしょう『方向音痴の暴走族』
三遊亭はらしょう『河川敷にて』
三遊亭天歌『電話の向こう側』
円丈・はらしょう・天歌 トーク

仲入り

三遊亭円丈『悲しみの大須』
三遊亭はらしょう「『悲しみの大須』へ」


●三遊亭はらしょう『方向音痴の暴走族』
着流しで登場。「前座のはらしょう」という設定(茶番)なんだとか。
ネタはもともと三遊亭天歌さんが書いたものを「再生」したのだそうで。
与太郎みたいな族の少年がふつうに面白い新作。


こちらで全部聴けます。

●三遊亭はらしょう『河川敷にて』
今度は本物の(?)はらしょうさん。
強烈なバイト経験をもとにしたドキュメンタリー落語。外が見えないトラックの荷台に集団で押し込まれて、どこに連れて行かれるかも分からない。ほとんど軍隊の演習。
戦争ドキュメンタリー映画風の進行がやたら面白い。

  • びっくりするような体験
  • 微に入り細を穿つ描写
  • 事実から豪快にジャンプする「見立て」
この三点が揃ったドキュメンタリー落語はめちゃくちゃ面白いのよ。


●三遊亭天歌『電話の向こう側』
故郷宮崎にて、はらしょうさんと落語ツアーを敢行した天歌さんがドキュメンタリー落語に挑戦。
あとのトークで「兄さんみたいにはうまくいかなかった」とか言っていたけど、いやいや、いいできですよ。ただその面白さがコールセンターのオペレーターと相談者の会話に集中していて、「見立て」の部分がない。それだけのことでして。
十分に面白いネタ。またやってください。


●円丈・はらしょう・天歌 トーク
前日に国立演芸場で『文七元結』をかけてクタクタなので、二席の予定が一席はトークにしようということに。

こちらで全部聴けます。
円丈師によるはらしょう評が面白い。最後、質問したのは僕です。ふふふ。


仲入り


●三遊亭円丈『悲しみの大須』
体調悪いと言いつつまくらから絶好調。
幻の名作『悲しみの大須』はさらにバージョンアップしてますます面白い。円丈師ならではの「悲しみ」がじわじわと伝わってくる。

でもこれは、はらしょうさんの「ドキュメンタリー落語」とは違う。自分の体験に基づいていない部分が大きいから。

あまりの熱演で持ち時間大幅オーバー。


●三遊亭はらしょう「『悲しみの大須』へ」
というわけで、もう残り時間がほとんどない中で「体験から語る」はらしょうドキュメンタリー落語。『悲しみの大須』後日譚といったところか。やや早口になりながらも、短時間でびしっと客を沸かせた。見事なエンディング。


一度は破門になりながらも、色物芸人の弟子として復活。こうして親子会を開くことが出来た。
はらしょうさんは、「未開の荒野を突き進み続ける」円丈イズムの正当な継承者のひとりであることを実感した聖夜でありました。

はらしょうさんは今年も精力的にドキュメンタリー落語に取り組んでますので、ぜひ聴いてみてください。

円丈はらしょう

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m_shike at 20:30コメント(2)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2018年02月11日 13:09
はらしょうさん、色物に転身したくらいに鳳楽師匠の会で見ましたね。まだ芸風が確立されてなかったです。
円丈師匠「御乱心」の再発楽しみな一方で、先代圓楽の書かれ方が問題にならないのかちょっと心配なのです。
2. Posted by 4k    2018年02月11日 13:16
はらしょうさん、多作だしネタにするスピードが速い。そして面白いです。
『ご乱心』については、長い間再発を止めていた経緯から考えると、ここに来ての雪どけの成果なのかなと。なにかあとがきで補完されるのではないかと期待しています。

わん丈さんなんか、円楽師の会でガンガン使ってもらって、さらに萬橘師からいくつも噺教わってますもんね。
円楽師芸協加入・林家九蔵誕生と、団体融和の流れは、緩やかにしかし止まらないと思います。

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