2018年01月01日
新作派二ツ目の楽しい共演 古典廻さず#4 駒次 粋歌 2017/11/05
西荻窪のモダンな古民家・一欅庵での落語会、大好きなんですよ。しかもこの二人ですから。
古今亭駒次『駅弁漫遊記』
三遊亭粋歌『萩の月の由来』(作・三遊亭白鳥)
仲入り
三遊亭粋歌『すぶや』
古今亭駒次『さよならヤンキー』
●古今亭駒次『駅弁漫遊記』
真打昇進が決まっても駒次さんの「どんどん話が大きくなる噺」は絶好調。
荒唐無稽ながらもストーリーがやたらとしっかりしているので、漫遊記シリーズということで東宝で映画化して欲しい。
いやその前に駒次さんにこのシリーズでまたネタを作って欲しい。
個人的には前半、駅弁の味をやたら細かく描写して「グルメレポーターになったほうがいいんじゃない?」という下りがツボ。男女のカップルでボケツッコミが入れ替わってるのね。でもまさかここから水戸黄門展開になるとは。
真打昇進が決まっても駒次さんの「どんどん話が大きくなる噺」は絶好調。
荒唐無稽ながらもストーリーがやたらとしっかりしているので、漫遊記シリーズということで東宝で映画化して欲しい。
いやその前に駒次さんにこのシリーズでまたネタを作って欲しい。
個人的には前半、駅弁の味をやたら細かく描写して「グルメレポーターになったほうがいいんじゃない?」という下りがツボ。男女のカップルでボケツッコミが入れ替わってるのね。でもまさかここから水戸黄門展開になるとは。
ダレ場を最小限に抑えてどんどん畳みかけてくる駒次さんの新作、さすが。
●三遊亭粋歌『萩の月の由来』(作・三遊亭白鳥)
小さい会場で粋歌さんを聴くのは久しぶり。お菓子の噺から仙台の宿場へ。あれ、これってかの有名な古典落語●●●ですよね。甚五郎ものの。粋歌さん古典もうまくなったなあ、って今日は「廻さず」だよね?しかし途中にちょっと変な仕込みが三つ。
で、例の●●●が動いたシーンでいきなり仕込みが爆発するという、まさかの展開。観客全員すさまじい爆風を食らったかのような爆笑。
ここからはもう、怒涛の白鳥ワールドを操る粋歌さんがグイグイ持っていく。ほんと、白鳥作の粋歌さんは、爆笑女王と呼んでもいいくらい胃袋を揺すりまくる。オチでしっかり三つ目の仕込みを回収。
鬼才・白鳥の古典パロディ新作を、持ち前の「可愛らしいキャラ造形力」と端正な古典の語り口で演じ切りました。傑作です。
仲入り
こちらの庭は本当にきれい。
こちらの庭は本当にきれい。
●三遊亭粋歌『すぶや』
なんと、
このCDに収められた主人公「たかし」の一生にまつわる連作に寄せる形でつくられたんだと。この中には粋歌さんの得意ネタ白鳥作『恋するヘビ女』も含まれている。
粋歌さんからSWAへの憧れを直に聴いたのは初めて。僕は前々から粋歌さんのことを「SWAの正当な継承者」だと思っていたので、なんかうれしい。
前にラジオで聴いたときは、ちょっと田舎の描き方が類型的過ぎるかなと思ったが、改めて生で聴くと面白いっすね。むしろ都会のライフスタイルがネタにされているのがいい。
なんと、
このCDに収められた主人公「たかし」の一生にまつわる連作に寄せる形でつくられたんだと。この中には粋歌さんの得意ネタ白鳥作『恋するヘビ女』も含まれている。
粋歌さんからSWAへの憧れを直に聴いたのは初めて。僕は前々から粋歌さんのことを「SWAの正当な継承者」だと思っていたので、なんかうれしい。
前にラジオで聴いたときは、ちょっと田舎の描き方が類型的過ぎるかなと思ったが、改めて生で聴くと面白いっすね。むしろ都会のライフスタイルがネタにされているのがいい。
●古今亭駒次『さよならヤンキー』
「粋歌のいいところは会社勤めの経験があるのでオフィスの話がきちんとリアルにつくれること。あとキャラクターが可愛いところ」とズバリ言い切ったのはさすが。さらに田舎の噺にくっつけて田舎ヤンキー抗争の噺へ。仕立てが映画・小説でおなじみ『スタンド・バイ・ミー』みたいな少年モノで、叙情性が隠し味。
でもやっぱり駒次さんなので噺が進むにつれてどんどん大きくなり、最後は大変なことになるわけでございまして、一直線に畳みかけてくるスピード感がたまんないですね。
真打昇進披露目、行きたいなあ。
新作同士の会だとお互いの世界観が干渉して、面白いんだけど後で疲れるということがよくあるんだけど、この二人だとちっともそんなことはなく、ただただゲラゲラ笑ってスッキリできる。
いい顔付けでした。またこの二人で聴いてみたいものです。
で!
3/10シェアする落語、なんと節目の第20回!
三遊亭粋歌さん二度目の登場です!
実はもうけっこう埋まってきています。
ご予約ぜひぜひ。
「粋歌のいいところは会社勤めの経験があるのでオフィスの話がきちんとリアルにつくれること。あとキャラクターが可愛いところ」とズバリ言い切ったのはさすが。さらに田舎の噺にくっつけて田舎ヤンキー抗争の噺へ。仕立てが映画・小説でおなじみ『スタンド・バイ・ミー』みたいな少年モノで、叙情性が隠し味。
でもやっぱり駒次さんなので噺が進むにつれてどんどん大きくなり、最後は大変なことになるわけでございまして、一直線に畳みかけてくるスピード感がたまんないですね。
真打昇進披露目、行きたいなあ。
新作同士の会だとお互いの世界観が干渉して、面白いんだけど後で疲れるということがよくあるんだけど、この二人だとちっともそんなことはなく、ただただゲラゲラ笑ってスッキリできる。
いい顔付けでした。またこの二人で聴いてみたいものです。
で!
3/10シェアする落語、なんと節目の第20回!
三遊亭粋歌さん二度目の登場です!
実はもうけっこう埋まってきています。
ご予約ぜひぜひ。
コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2018年01月03日 11:36
似ているようで、噺の広がり方が違うお二人。面白さの保証付ってヤツですね。
2. Posted by 4k
2018年01月03日 17:57
そうですそうです。駒次さんはどんどん噺が大きくなり、粋歌さんは話がどんどん大変なことになる感じです。ご両人とも、ほんとに外さない、期待を裏切らないですねえ。