『シェアする落語』次回は7/7です。

2017年10月16日

『猫たちの色メガネ』(浅生鴨)


アマゾンに久しぶりにレビュー書きましたので、転載しておきます。

人間たちの世界は不安定だ。
なぜなら、人間が世界を認識しているのは、あくまでコトバを通じて、だからだ。
コトバにならないもののせいで、コトバは簡単にねじれてしまうので、つられて世界はねじれすぎて溶けてしまったり、あげくに崩壊してしまったりする。

この短編集ではそんな人間世界の不安定に対して、「猫」が「絶妙な座標軸」として機能している。
どの作品も、ある意味からっからに乾いたドライな世界なんだけど、そこに浮かび上がるのは、コトバでしか描けない人間たちの心情であり、なにか愛しいものが感じられるのだ。たぶん、猫のおかげなのだろう。

猫にとっては、どうでもいいことなんだけどね。

※献本いただきました、ありがとうございました。




猫たちの色メガネ
浅生 鴨
KADOKAWA
2017-09-29

 

m_shike at 10:00コメント(0)買い物・商品レビュー | 書籍 このエントリーをはてなブックマークに追加

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