『シェアする落語』次回は7/7です。

2017年11月19日

新作大勝負 浪曲師・玉川太福の他流試合 第10回 駒次 2017/09/23


昼は貞寿先生とはる乃と豊子師匠、夜は太福さんみね子師匠と駒次さん。
太福駒次


ちょっと早めに道楽亭に入ったらテレビで相撲が流れていて、客席に玉川奈々福さんが。

玉川太福(曲師・玉川みね子)『地べたのふたり~道案内~』
古今亭駒次『ダーティマスク』

仲入り

古今亭駒次『改札鋏』
玉川太福(曲師・玉川みね子)『任侠流山動物園〜掛け取り上野動物園〜』



●玉川太福(曲師・玉川みね子)『地べたのふたり~道案内~』
なんだかんだといろんな斎藤と金井を聴いてきた。どれも面白い。
このネタにおける二人の会話もいつものおどおどっぷりと微妙なずれ、笑いにターボをかけるバカバカしい節などなど、いつも通り楽しいけど、もうひとひねりできる余地がある気がした。

ちなみに好きなのは『配線ほどき』『湯船のふたり』。


●古今亭駒次『ダーティマスク』
そんなに好きでも詳しくもないプロレスを観に行って来て、それでこんな超面白い新作が作れちゃうんだから駒次さんはほんと凄い。この噺もまた、どんどんどんどん話がでかくなっていくのが面白い。「息子に自分の本当の職業を隠している父親」なんてベタな設定の上に、おかしな展開を乗せて、さらにおかしな展開を乗せて、また乗せて、乗せて、訳の分からないクライマックスで客を爆笑の渦に叩き落す。

しかし、必殺技が「レモンを絞る」って(笑)


仲入り

●古今亭駒次『改札鋏』
駒次さん毎回面白いけど、あんまり鉄道ネタに当たらない。評判の『鉄道戦国絵巻』は聴いたことがない。『公演のひかり号』は泣ける人情噺でよかったけど。
というわけで個人的に待望の鉄道ネタ、なのかな?僕はもちろん国電の改札鋏を知っている世代。世代間ギャップの中でノスタルジーにちょっとほろっとしそうになったところで結局爆笑の渦にまたも叩き込まれる。展開がうまいよなあ。


●玉川太福(曲師・玉川みね子)『任侠流山動物園〜掛け取り上野動物園〜』
三遊亭白鳥作のこの作品、喬太郎師・三三師・神田鯉栄先生、他多数……どうしてこう多くのやり手がいるのかいまひとつわからなかったのだけど、よくよく考えてみると「新作の連続物」ってなかなかないですよね。それと渡世人のはなしって、動物を主役にしたほうが、今のご時世うまくはまるのかなあ。まあこんなネタが作れるのは白鳥師くらいのものなのかな。

で、任侠とくれば浪曲ですよ。節が入ったほうがドラマチックに盛り上がる。なかでも大福さんの節はこのネタにピタリ。これは続きが聴きたいですね。

いい他流試合でございましたよ。勝負は顔付けした道楽亭の勝利。ぱちぱち。


というわけで昼夜で道楽亭浪曲の一日にでございました。だれか僕に豊子師匠とみね子師匠の三味線の違いについて教えてください。どっちも好きなんですが、違いが説明できない。むりにしなくてもいいんだけどね。



m_shike at 00:09コメント(2)落語 | 浪曲 このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2017年11月19日 11:39
ワタクシがひとつ言えることは、豊子師匠は世界レベルの楽器奏者ということでしょうか。
それくらいスゴいです。
武春-豊子が聴けないのは悲しいですわ。
2. Posted by 4k    2017年11月19日 11:50
豊子師匠、僕も若いころにあの三味線聴いていたら入門考えたかもしれない。凄い音ですよね。道楽亭だとチューニングから見られるので、ドキドキします。

みね子師匠、三味線始めたのは結婚後というのがまた凄い。太福さんの新作に合わせられるのがまた凄い。

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