2017年08月21日
豪華ゲストを味方につけて 橘也改メ三遊亭朝橘真打昇進披露興行 2017/06/29
いやいや豪華な落語会でございました。
三遊亭まん坊『味噌豆』
三遊亭萬橘『からぬけ』
三遊亭小圓朝『未練の夫婦』
立川志の輔『親の顔』
三遊亭圓橘『稲川』
中入り
萬橘・小圓朝・喬太郎・朝橘・圓橘・志の輔 口上
柳亭小痴楽『一目上がり』
柳家喬太郎『同棲したい』
三遊亭朝橘『お化け長屋』
●三遊亭まん坊『味噌豆』
乗ってたねえ。良かったです。明るくで元気で。楽屋は大変だろうけど。
●三遊亭萬橘『からぬけ』
「たっぷり」の声に「たっぷりやるやつはバカだよ!!」と答える。もちろん豪華ゲストのことだろうけど、萬橘師も人気じゃ負けてない。まくらから快調に笑いをとってから穴子でから抜け。滑稽噺は何をやらせても個性的で面白いけど。与太郎物はまた実にいい。ぶっ飛んでいてしかもドライ。カラッとしてる。
●三遊亭小圓朝『未練の夫婦』
小圓朝師の定番らしい。両国寄席の朝橘師披露目でもやってた。朝橘師、新婚ですからね。ぴったりといえばぴったり。
●立川志の輔『親の顔』
志の輔師の新作の中でもこれは特に好き。噺の導入部となるまくらからしてよくできてるし、ご隠居と八の前半から先生と対峙する後半への流れが絶妙。特に後半の父親・八が少しずつ点を取り戻していくところが素晴らしい。プロになって初めて作った新作とのことで、やはりこの人は凄い。
●三遊亭圓橘『稲川』
相撲の話が出たところで稲川確定。大好きなのでわくわくしていたら、今宵の稲川はまた格別で。
もちろんこれは「客あっての商売なのだぞ」というメッセージが込められているのだと思うけど、客としては、相撲取りを育てていく贔屓としての心意気に胸打たれる。
で、蕎麦食いたくなります。
中入り
●萬橘・小圓朝・喬太郎・朝橘・圓橘・志の輔 口上
口上での萬橘師の安定感。
小圓朝師はだらだらと沼津市案内で萬橘師が止める。
喬太郎師は「ご縁かと申しますと、いまの小圓朝師のお父様に当たる円之助師匠が、日大経商法落語研究会の顧問を務められていまして……つまりは……あんまり関係ないのでございます」
志の輔師は「斎藤彰子さんというクラリネット奏者の女性をラジオ番組のゲストに呼んでお話ししてたら番組の最後に結婚すると、その相手が落語家だと。誰なんだと思ったら朝橘くん付いてきていた。先に挨拶しろよと。出演依頼も彰子さんから電話、直前の確認も彰子さんから。芸は圓橘師の照らし出す道を歩めばいい、とりあえず自分で電話できるようになってほしい」
爆笑続いたところで圓橘師は自作の和歌を絡めて美しく。
●柳亭小痴楽『一目上がり』
「芸協代表なのに口上上がれない」「うちの上のほうは●●ばっかり」とのっけから飛ばす。まくらで先輩・朝橘師のエピソードを披露しつつ、めでたい時の小痴楽さんはこのネタ。いやあ上手い上手い。気持ちいい。素晴らしい。
と思ったとたん噛んで「まあこれは緊張している」という言い訳もまた、いい口調。
●柳家喬太郎『同棲したい』
ここで喬太郎師が新作持ってきたところでこの会はビッグ2新作対決の様相に。
いやあ甲乙つけがたい。
ふつうの人、ふつうの家族がどんどんどんどん逸脱していく狂気がたまらない。特に妻(かあさん)があんな所から丁寧に畳んだ離婚届を出すところは、まともな呼吸が難しいほどの爆笑。
●三遊亭朝橘『お化け長屋』
まくらはやや大人しかったものの、これだけの超強力ゲストの高座をプレッシャーから味方に変えて、グイグイ攻めていく朝橘師。二ツ目最後の一〜二年で大きく飛躍した表現力を武器に、「俺に任せろ!!」とばかりに、じわじわと貫禄がにじむ語り口。もちろん伸びしろは感じるものの、それを上回る「ガツンと満足できる、面白い落語」をしっかり聴かせてくれた。特に後半の杢兵衛さんのやられっぷりはこの人しか出せない味がある。
前座からトリまで一部のスキもなく、笑いと涙と発見と満足がある。素晴らしい会でした。
さあ、朝橘師、ここからだぜ。
乗ってたねえ。良かったです。明るくで元気で。楽屋は大変だろうけど。
●三遊亭萬橘『からぬけ』
「たっぷり」の声に「たっぷりやるやつはバカだよ!!」と答える。もちろん豪華ゲストのことだろうけど、萬橘師も人気じゃ負けてない。まくらから快調に笑いをとってから穴子でから抜け。滑稽噺は何をやらせても個性的で面白いけど。与太郎物はまた実にいい。ぶっ飛んでいてしかもドライ。カラッとしてる。
●三遊亭小圓朝『未練の夫婦』
小圓朝師の定番らしい。両国寄席の朝橘師披露目でもやってた。朝橘師、新婚ですからね。ぴったりといえばぴったり。
●立川志の輔『親の顔』
志の輔師の新作の中でもこれは特に好き。噺の導入部となるまくらからしてよくできてるし、ご隠居と八の前半から先生と対峙する後半への流れが絶妙。特に後半の父親・八が少しずつ点を取り戻していくところが素晴らしい。プロになって初めて作った新作とのことで、やはりこの人は凄い。
●三遊亭圓橘『稲川』
相撲の話が出たところで稲川確定。大好きなのでわくわくしていたら、今宵の稲川はまた格別で。
もちろんこれは「客あっての商売なのだぞ」というメッセージが込められているのだと思うけど、客としては、相撲取りを育てていく贔屓としての心意気に胸打たれる。
で、蕎麦食いたくなります。
中入り
●萬橘・小圓朝・喬太郎・朝橘・圓橘・志の輔 口上
口上での萬橘師の安定感。
小圓朝師はだらだらと沼津市案内で萬橘師が止める。
喬太郎師は「ご縁かと申しますと、いまの小圓朝師のお父様に当たる円之助師匠が、日大経商法落語研究会の顧問を務められていまして……つまりは……あんまり関係ないのでございます」
志の輔師は「斎藤彰子さんというクラリネット奏者の女性をラジオ番組のゲストに呼んでお話ししてたら番組の最後に結婚すると、その相手が落語家だと。誰なんだと思ったら朝橘くん付いてきていた。先に挨拶しろよと。出演依頼も彰子さんから電話、直前の確認も彰子さんから。芸は圓橘師の照らし出す道を歩めばいい、とりあえず自分で電話できるようになってほしい」
爆笑続いたところで圓橘師は自作の和歌を絡めて美しく。
●柳亭小痴楽『一目上がり』
「芸協代表なのに口上上がれない」「うちの上のほうは●●ばっかり」とのっけから飛ばす。まくらで先輩・朝橘師のエピソードを披露しつつ、めでたい時の小痴楽さんはこのネタ。いやあ上手い上手い。気持ちいい。素晴らしい。
と思ったとたん噛んで「まあこれは緊張している」という言い訳もまた、いい口調。
●柳家喬太郎『同棲したい』
ここで喬太郎師が新作持ってきたところでこの会はビッグ2新作対決の様相に。
いやあ甲乙つけがたい。
ふつうの人、ふつうの家族がどんどんどんどん逸脱していく狂気がたまらない。特に妻(かあさん)があんな所から丁寧に畳んだ離婚届を出すところは、まともな呼吸が難しいほどの爆笑。
●三遊亭朝橘『お化け長屋』
まくらはやや大人しかったものの、これだけの超強力ゲストの高座をプレッシャーから味方に変えて、グイグイ攻めていく朝橘師。二ツ目最後の一〜二年で大きく飛躍した表現力を武器に、「俺に任せろ!!」とばかりに、じわじわと貫禄がにじむ語り口。もちろん伸びしろは感じるものの、それを上回る「ガツンと満足できる、面白い落語」をしっかり聴かせてくれた。特に後半の杢兵衛さんのやられっぷりはこの人しか出せない味がある。
前座からトリまで一部のスキもなく、笑いと涙と発見と満足がある。素晴らしい会でした。
さあ、朝橘師、ここからだぜ。
コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2017年08月22日 12:20
志の輔&喬太郎師の二人がお披露目に来るってのが、スゴいですな。
2. Posted by 4k
2017年08月27日 15:55
いやあ、素晴らしいことだと思いました。志の輔師とはそんなに縁がないですし。
ただ志の輔師にとっては、むかし若竹で圓橘師にお世話になったということもあったそうです。
ただ志の輔師にとっては、むかし若竹で圓橘師にお世話になったということもあったそうです。
3. Posted by ますめっど 2017年08月27日 20:17
志の輔師匠、先代の圓楽師匠に真打昇進時 骨董のかなりいい煙草盆を貰ったそうで これが効いているのではないかと。
4. Posted by 4k
2017年09月02日 17:51
うーんそれはどうですかねー。だとしたら面白いですね。