『シェアする落語』次回は7/7です。

2017年06月11日

継承をしかと見届ける 鈴本演芸場4月下席夜の部 主任 三遊亭歌奴 2017/04/30


巣鴨スタジオフォーから鈴本演芸場に駆けつけたのは、歌奴師・歌之介師を聴きたかったから。

鈴本3月




途中から
柳亭市江『牛ほめ』
翁家勝丸 太神楽
金原亭龍馬『穴泥』
古今亭菊之丞『長短』
ぺぺ桜井 ギター漫談
三遊亭歌之介『漫談』
桃月庵白酒『壺算』 

仲入り

ニックス 漫才
柳家はん治『ぼやき居酒屋』
林家二楽 紙切り  (鋏試し、シン・ゴジラ、三遊亭圓歌)
三遊亭歌奴『匙加減』
 

●柳亭市江『牛ほめ』
途中からなので、何ともですが、楽しそうにやってました。


●翁家勝丸 太神楽
ふつうに楽しく。寄席にはやっぱり太神楽がいいねえ。


●金原亭龍馬『穴泥』
特に印象に残らず。ただ、出来が悪かったらそのほうが印象に残るので、たぶん良かったんだと思います。なんと無責任なコメントだ。


●古今亭菊之丞『長短』
「東西の長短」っていうんですかね?当代の金馬師がやるみたいな"長"が上方言葉のバージョン。
うまいっすねー。


●ぺぺ桜井 ギター漫談
安定のベテラン。ネタ変わってない気がするんですがやっぱり笑っちゃう。


●三遊亭歌之介『漫談』
まあとにかくこの師匠の高座が聴きたかったの。
やっぱりねえ、最高ですよ。息も切らさぬ大爆笑を連続してかっさらってしまうのは師匠譲り。
圓歌師の話は「足湯」などなど。湿っぽい話はなし!!


●桃月庵白酒『壺算』 
楽しいんだけど、せっかくの仲入り前なので、もうちょい攻めてほしかった気もする。


仲入り

●ニックス 漫才
初めて。
片方がほとんど声でないという凄い状況のなかでちゃんと漫才やっているのは偉い。また聴きたい。


●柳家はん治『ぼやき居酒屋』
いつものやつですが、前聴いた時より明らかに面白いんだよなあ。小さめに感じられた声がしっかり刺さってくる。こっちの耳が慣れたのだろうか。トリで聴いてみたい。


●林家二楽 紙切り  (鋏試し、シン・ゴジラ、三遊亭圓歌)
ゴジラは、あれは映画観た人はたまげると思いますよ。
圓歌師匠もきれいにそっくりで。


●三遊亭歌奴『匙加減』
 「なにも弟子がトリの時に逝かなくてもねえ」と、師匠との旅興行の思い出話などを愉快に。
初めて聴く噺。元は講談で、故小金井芦州師から三遊亭圓窓師が教わって落語にアレンジしたものらしい。大岡政談のひとつ。

これがまた実に歌奴師に似合ういい噺で、ところどころ悲惨なところもあるものの、さっぱりと爽快感のある語り口が噺を決して重くしない。清々しい。抜群の安定感。

『寅さんの掛け取り』や相撲噺のイメージがあるけれど、まだ二ツ目・歌彦だったころこの人の子別れで大泣きしたことがある。歌奴を襲うと聞いた時にはとても嬉しかった。もちろん、そのころからさらにさらに素敵な落語家になっている。

改めていい人がこの出世名を継いでくれたと、心から思った。

爆笑漫談で決して客を飽きさせない歌之介師と、しっかり芯のある噺をさらりと聴かせてくれる歌奴師。他にもすごい弟子さん、孫弟子がいっぱい。
ここでもやはり、分割継承がしっかり行われている。


改めて三代目三遊亭圓歌師のご冥福をお祈り申し上げます。大好きでした。今でも一番好きな師匠です。


m_shike at 15:48コメント(2)トラックバック(0)落語 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2017年06月13日 12:57
圓歌Foever的な。歌之介師匠にはしばらく圓歌師匠のネタをやっていて欲しいですね。
2. Posted by 4k    2017年06月17日 22:13
とにかく芸で爆笑をとる圓歌師と歌之介師、どちらもほんとかっこいいです。歌之介師には師匠の年齢を超えて頑張って欲しいです。

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