『シェアする落語』次回は7/7です。

2017年04月02日

浪曲世界のすばらしさ 都民寄席 2017/02/11


浪曲だけの会というのは初めてでございました。
会場は江戸東京博物館のホール、こんな立派なハコだったのですね。


澤勇人『左甚五郎伝 掛川宿』 曲師:佐藤貴美江
玉川太福『青龍刀権次 第二話』 曲師:玉川みね子
澤 孝子『一本刀土俵入』 曲師:佐藤貴美江
解説:長井好弘(読売新聞編集委員)
玉川奈々福『浪花節更紗』(原作:正岡 容 作:玉川奈々福) 曲師:沢村豊子



●澤勇人『左甚五郎伝 掛川宿』 曲師:佐藤貴美江
顔がいいですね。女の人から人気が出そうなギラギラした雰囲気がある。
掛川宿は三遊亭好の助さんの落語で聴いたことがある。元は講談なのかな。筋も面白いです。

●玉川太福『青龍刀権次 第二話』 曲師:玉川みね子
前の澤さんの高座について「いま、柝(拍子木)を入れるのを忘れました。すみません」ああ、前座みたいな人がやるんじゃないんですね。自作の新作『銭湯激戦区』をさわりだけかけたあとで、立川談志の落語でも有名な青龍刀権次へ。

で、筋は全然知らなかったのですが、面白いですね。コントっぽい。太福さんにぴったり。通して聴きたい。


●澤 孝子『一本刀土俵入』 曲師:佐藤貴美江
三波春夫の歌や映画で有名な演目。ベテランらしい堂々の唸りっぷり。
ただ、オーソドックス過ぎる分、個人的にはあまりそそらない。この辺りは聴き手の経験値か。


休憩


●解説:長井好弘(読売新聞編集委員)
さすがの軽妙な解説。「浪曲が難しいと感じたらそれは演者のせい」とばっさり。まあ、大衆芸能ですからねえ。


●玉川奈々福『浪花節更紗』曲師:沢村豊子
落語ファンにもなじみが深い作家・正岡容(いるる)の短編小説を、玉川奈々福さん自ら脚色。ケガから復帰した豊子師匠の三味線が実にグルーヴィ。コンビ復活が嬉しくてしょうがない奈々福さんの喜びが伝わってくる。
筋立てが実に明快で「わかりやすくたのしい」。
太福さんの新作もそうだけど、落語がちょっとでも好きなら絶対気に入る。そして奈々福さん、その立ち振る舞いがかっこいい。分かりやすくかっこいい。うん、これぞ大衆芸能。


思うのだけど、落語に比べると浪曲のほうが分かりやすい。より大衆的。
全国で圧倒的な人気があった一時期に比べてかなり廃れてしまったことにおいては、いろんな原因が考えられるけど、もうそれはいいから、若い血がしっかり入ってきたこのチャンスに、ぐーんと復興していただきたい。
落語・講談・浪曲の相乗効果で演芸の客がますます増えることを期待したい。というか、そうなるんじゃないですかね。




歴史好きの方はこちらをどうぞ。


 


m_shike at 15:46コメント(2)トラックバック(0)浪曲 | 生落語感想 このエントリーをはてなブックマークに追加

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コメント一覧

1. Posted by ますめっど   2017年04月02日 18:04
武春さんが亡くなった時はどうなることと思いましたが、蒔いた種が確実に育っている。関西にも若手がいるし。
2. Posted by 4k    2017年04月04日 22:35
いやほんと楽しみです。もっともっと、大衆に食い込んでいただきたい。

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