2017年01月02日
神がかり粋歌の熱演・鯉栄気合のファンタジー Woman's落語会 鯉栄・粋歌・ちよりん・こはる 2016/11/25
これはしっかり前売り券買って、会社飛び出してきましたよ。
あ、金曜日のほうです。
三遊亭白鳥 トーク立川こはる 『女泥棒』三遊亭粋歌 『嵐の初天神 落語の仮面 第二話』仲入り古今亭ちよりん『ギンギラボーイ』神田鯉栄『任侠流山動物園 流山の決闘』
※全て 作:三遊亭白鳥
●三遊亭白鳥 トーク
企画趣旨のほかに何言っていたか忘れましたのは、なんか奇妙なサンダルのような履物が気になって今一つ頭に入ってこなかったせい。
●立川こはる 『女泥棒』
こはるさんに合わせた江戸っぽい噺でとても良くできているとは思うのだけど、どうも今一つこはるさんに合っていない気もする。こはるさんは自分で新作作ったほうがいいんじゃないかなあ。
●三遊亭粋歌 『嵐の初天神 落語の仮面 第二話』
いやあ、ものすごいものを見せていただいた。聴かせていただいた。
まくらでガラスの仮面についての説明はちょっととちっていた、が、そんなことはもうどうでもよろしい。
白鳥師入魂のこの作品に粋歌さんの注ぎ込むエネルギーの凄まじいこと。
主人公・三遊亭花の『初天神』団子を欲しがるシーンには心が震えるほどに爆笑したよ。
途中「コンテストの審査員」役で広瀬和生先生が出てくる、
これがまたおかしいんだけど、この日はご本人が客席最前列にいらした!後ろからはっきりわかるあの髪型がこの噺の中でも大活躍で面白いったらありゃしない。
高座以外ではそれほど姿勢のいいほうじゃない粋歌さんが、すっと背筋を伸ばすとき、そこに魅力的なキャラが生まれる(ヘビ女とかね)。この噺の場合はもちろん三遊亭月影師匠。髪をかき上げただけですさまじい爆笑が起こる。
この高座、2016年のベストワンに推してもいいくらい、素晴らしい出来でした。
粋歌、恐ろしい子。
あ、この作品は「落語と演劇の違い」が浮かび上がってくるのも楽しいところです。
仲入り
●古今亭ちよりん『ギンギラボーイ』
噺は『恋するヘビ女』みたいな、前半に振っておいたネタを後半にどんどん回収していくパターンで嫌いじゃないんだけど、「失恋しました、四十過ぎの女を振るなー!」「今回の振り分け(チラシ参照)を見てくださいよ。ブス組とヤリマン組ですよ!」とまくらで爆発させたやけっぱちがどうにもうざくて、噺に入りづらかったなあ。ご本人も入りづらかったんじゃなかろうか。今一つテンポが悪かった。
●神田鯉栄『任侠流山動物園 流山の決闘』
鯉栄先生は何時でも本気。気合がピシッと空間を制御するのが講談らしくてかっこいい。
白鳥作品では『鉄砲のお熊』の熱演が忘れられない。
この日も虚構と現実を巧みに入れ替えながら進めるその構成が素晴らしく、覚えきれなかったので釈台に置いた紙を読みながら、と思わせて修羅場でその紙をぱっぱっぱっぱっぱっとめくり捨てながら読み切る演出。釈台の上、空中高く舞う紙が実に美しい。先生独自のキャラ・ハシビロコウも見事にはまって見事。
流れの豚次伝…色々な狭間|神田鯉栄(きらり改め)のブログ
もうね、ここまで突き詰めるんですよねプロってのは。凄いですねえ。
次から次へと独自のファンタジー世界を生み出し続ける白鳥師の巨大な才能と、女性芸人の個性が楽しめるこの企画、やはりとても楽しい。日本橋亭よりは内幸町ホールのほうがいいし、できればもっと大きな箱で多くのお客さん集めてやりたいところ。またどこか、スポンサー付きませんかねえ。
企画趣旨のほかに何言っていたか忘れましたのは、なんか奇妙なサンダルのような履物が気になって今一つ頭に入ってこなかったせい。
●立川こはる 『女泥棒』
こはるさんに合わせた江戸っぽい噺でとても良くできているとは思うのだけど、どうも今一つこはるさんに合っていない気もする。こはるさんは自分で新作作ったほうがいいんじゃないかなあ。
●三遊亭粋歌 『嵐の初天神 落語の仮面 第二話』
いやあ、ものすごいものを見せていただいた。聴かせていただいた。
まくらでガラスの仮面についての説明はちょっととちっていた、が、そんなことはもうどうでもよろしい。
白鳥師入魂のこの作品に粋歌さんの注ぎ込むエネルギーの凄まじいこと。
主人公・三遊亭花の『初天神』団子を欲しがるシーンには心が震えるほどに爆笑したよ。
途中「コンテストの審査員」役で広瀬和生先生が出てくる、
これがまたおかしいんだけど、この日はご本人が客席最前列にいらした!後ろからはっきりわかるあの髪型がこの噺の中でも大活躍で面白いったらありゃしない。
高座以外ではそれほど姿勢のいいほうじゃない粋歌さんが、すっと背筋を伸ばすとき、そこに魅力的なキャラが生まれる(ヘビ女とかね)。この噺の場合はもちろん三遊亭月影師匠。髪をかき上げただけですさまじい爆笑が起こる。
この高座、2016年のベストワンに推してもいいくらい、素晴らしい出来でした。
粋歌、恐ろしい子。
あ、この作品は「落語と演劇の違い」が浮かび上がってくるのも楽しいところです。
仲入り
●古今亭ちよりん『ギンギラボーイ』
噺は『恋するヘビ女』みたいな、前半に振っておいたネタを後半にどんどん回収していくパターンで嫌いじゃないんだけど、「失恋しました、四十過ぎの女を振るなー!」「今回の振り分け(チラシ参照)を見てくださいよ。ブス組とヤリマン組ですよ!」とまくらで爆発させたやけっぱちがどうにもうざくて、噺に入りづらかったなあ。ご本人も入りづらかったんじゃなかろうか。今一つテンポが悪かった。
●神田鯉栄『任侠流山動物園 流山の決闘』
鯉栄先生は何時でも本気。気合がピシッと空間を制御するのが講談らしくてかっこいい。
白鳥作品では『鉄砲のお熊』の熱演が忘れられない。
この日も虚構と現実を巧みに入れ替えながら進めるその構成が素晴らしく、覚えきれなかったので釈台に置いた紙を読みながら、と思わせて修羅場でその紙をぱっぱっぱっぱっぱっとめくり捨てながら読み切る演出。釈台の上、空中高く舞う紙が実に美しい。先生独自のキャラ・ハシビロコウも見事にはまって見事。
流れの豚次伝…色々な狭間|神田鯉栄(きらり改め)のブログ
もうね、ここまで突き詰めるんですよねプロってのは。凄いですねえ。
次から次へと独自のファンタジー世界を生み出し続ける白鳥師の巨大な才能と、女性芸人の個性が楽しめるこの企画、やはりとても楽しい。日本橋亭よりは内幸町ホールのほうがいいし、できればもっと大きな箱で多くのお客さん集めてやりたいところ。またどこか、スポンサー付きませんかねえ。
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コメント一覧
1. Posted by ますめっど 2017年01月02日 15:11
WOMAN'S は一度行きたいんですが、なかなかスケジュールが。 作られてる白鳥師匠が割とのっぺり落語をやる方なので、他の演者さんがやると その人なりの奥行きが出てきますね。
2. Posted by 4k
2017年01月02日 23:17
いやまさに、そう思います。